研究課題/領域番号 |
22K09118
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
大西 伸也 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (60892932)
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研究分担者 |
奥崎 大介 大阪大学, 免疫学フロンティア研究センター, 特任准教授(常勤) (00346131)
杉原 文徳 大阪大学, 微生物病研究所, 助教 (50381645)
清水 健太郎 大阪大学, 医学部附属病院, 助教 (60379203)
大須賀 章倫 大阪大学, 大学院医学系研究科, 招へい教員 (60552081)
小倉 裕司 大阪大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (70301265)
松本 寿健 大阪大学, 医学部附属病院, 特任助教(常勤) (70644003)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 熱傷 / バイオインフォマティクス / RNAシークエンス / 質量分析 |
研究開始時の研究の概要 |
重症熱傷では炎症反応が起きる。進行すると全身性炎症反応症候群が引き起こされ、血管内皮障害から多臓器不全に至る。重症熱傷に対する治療は以前から基本的な治療戦術は変わりがなく、既存の治療法のみでは予後が悪い患者が存在する。 遺伝子発現(mRNA/ncRNA)と遺伝子産物である蛋白などの網羅的生体情報を解析するためのバイオインフォマティクス技術が急速に発展している。本研究では最先端技術を用いて血中の網羅的遺伝子発現と網羅的蛋白発現を測定し、統合解析を介して重症熱傷病態を分子病態学的に評価する。網羅的生体情報から明らかとなった中心的分子の役割を基礎実験で解明し、新規治療薬開発に繋げる。
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研究実績の概要 |
網羅的生体分子情報とは、メッセンジャーRNAやノンコーディングRNAといった遺伝子発現や遺伝子産物であるタンパクなどの変化に関する情報である。この大量の情報を統合して解析するバイオインフォマティクス技術が発展しており、あらゆる疾患の新たな病態解明につながっている。本研究では、熱傷における遺伝子やタンパクの変化を網羅的に測定し、統合解析を行うとともに、明らかとなった中心的分子の役割を基礎実験にて解明することが目標である。以下の2つに焦点を当てている。①臨床検体を用いて重症熱傷において中心的役割を担う分子(遺伝子/タンパク)を同定し治療効果/重症度/予後との関連性を評価する。②同定された中心的分子に関して熱傷マウスモデルを用いて役割を解明する。 初年度は、1:臨床検体の収集、2:重症熱傷の臨床検体を用いた網羅的タンパク発現の解析を行った。①に関してはより臨床表現型を反映する網羅的タンパク解析を優先して行っている。既存検体を用いた血漿中に含まれるタンパクの質量分析の測定結果について、詳細な臨床情報を組み合わせ、より多角的に解析を行った。健常者との比較において23個のタンパクの変化が有意であり、酸素代謝やコレステロールのエステル化等のプロセスに関わっていることが分かった。転帰の違いによる比較においては、10個のタンパクの変化が有意であることが分かり、その中でもヘモグロビンサブユニットやTTR、SERPINF2といったタンパクが中心的分子であることが分かった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の予定より臨床検体の収集が遅れている。その理由としては、重症熱傷患者さんが例年よりやや少ない、研究の同意が得られない、等が考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
患者さんが少ないことに関しては介入できるものではないので、研究の同意をより得られやすくするために、患者さんに対する説明の仕方について改善していく。 また、解析方法について日々アップデートしているのでブラッシュアップしていく。
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