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人工呼吸器関連肺障害における肺血管内皮グリコカリックスの動態と新たな治療法の探索

研究課題

研究課題/領域番号 22K09123
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分55060:救急医学関連
研究機関札幌医科大学

研究代表者

菊池 謙一郎  札幌医科大学, 医学部, 研究員 (70875723)

研究分担者 数馬 聡  札幌医科大学, 医学部, 講師 (20722060)
山蔭 道明  札幌医科大学, 医学部, 教授 (70285005)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワード人工呼吸器関連肺障害 / グリコカリックス / 好中球細胞外トラップ / 呼吸器関連肺障害 / NETs / ARDS
研究開始時の研究の概要

人工呼吸器関連肺障害(VILI)は,高い陽圧による人工呼吸が発症の一因となる.VILIの発症と増悪には,酸化ストレスや活性化好中球による血管内皮障害(biotrauma)が関与することが明らかになってきた.血管内皮機能に関しては血管内皮内膜面に存在する内皮グリコカリックス (eGCX)が重要な役割を果たしているが,VILIとの関連は明らかでない.eGCXを保護し,血管内皮機能を維持することは,VILIの新たな治療戦略になり得る.本研究では,VILIの発症と増悪の機序をbiotraumaによるeGCX障害の観点から検討し,eGCXを保護する可能性のある薬剤による介入を行い有効性の評価を行う.

研究実績の概要

前年度までに、我々が作成したマウスVILIモデルでは全身性および肺局所の炎症反応の増強、グリコカリックス障害が起きることを確認した。本年は血管内皮障害因子であるNETsの肺における動態を検討した。肺のNETs形成は気管支肺胞洗浄液中の2本鎖DNA濃度、免疫蛍光染色法を用いた肺凍結切片のシトルリン化ヒストンH3およびMPOの蛍光面積で評価した。VILI群の気管支肺胞洗浄液中の2本鎖DNA濃度は、介入なしのコントロール群や、LPSを投与+自発呼吸下で管理したLPS群と比較して有意に高値であった。また、気管支肺胞洗浄液中の2本鎖DNA濃度は治療薬の投与により低下した。VILI群の肺凍結切片中のシトルリン化ヒストンH3およびMPO蛍光面積割合はコントロール群、LPS群よりも大きく、治療薬群では小さかった。以上の結果より、VILIでは肺NETs形成が増加すること、また治療薬の投与により増加した肺NETs形成が抑制されることが示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

昨年度までの結果で、我々のVILIモデルにおいて全身および肺炎症の増強と肺グリコカリックス障害の増加が確認された。さらに本年の結果から、VILIでは肺NETs形成が増加することも確認できた。これらの全身および肺炎症、肺グリコカリックス障害、肺NETs形成は治療薬の効果も確認された。当初予定していた必要な検討項目の評価は概ね終了した。

今後の研究の推進方策

本年までの実験で得られた結果を解析する。解析された結果を論文化し、投稿する。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] トロンボモジュリンとアンチトロンビンは呼吸器関連肺障害においてグリコカリックス障害とNETsを抑制する2023

    • 著者名/発表者名
      菊池謙一郎,数馬 聡,山蔭道明
    • 学会等名
      第51回日本集中治療医学会学術集会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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