研究課題/領域番号 |
22K09125
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
松居 亮平 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (50727865)
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研究分担者 |
下村 泰代 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (80534031)
服部 友紀 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (90363936)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | COVID-19 / NETs |
研究開始時の研究の概要 |
重症COVID-19肺炎の治療成績は未だ厳しい状況であり、その原因の一つとして病態を的確に反映する指標がないことが挙げられる。本研究では、その主病態が肺内のNeutrophil extracellular traps (NETs) と呼ばれる免疫血栓作用の過剰発現であるという視点に基づき、患者の痰、右房および末梢静脈血、動脈血検体から肺内のNETs形成を定量化し、COVID-19肺炎の新しい重症度分類を提唱することを目的とする。本研究により適切な病態把握が可能となれば、重症化予防や治療効果の確認、さらにはNETs形成の抑制を治療のターゲットに据えた新たな治療法の開発につながることも期待される。
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研究実績の概要 |
本研究はCovid-19肺炎の新しい重症度分類を提唱することが目的である。肺内NETs形成とCovid-19肺 炎の重症化の関連について研究を行って行く予定であったが、科研費申請時と比較し、近況では様々な施策やワクチンの普及により、重症患者の発生が激減して いる。幸いなことではあるが、本研究の対象となるような新規発生患者からの検体採取の機会が非常に少ないため、当初の予定していた症例数が確保できず、研究の進捗状況は大幅に遅れている。新規に発生した重症Covid-19患者からの検体採取は症例数が少なくなってしまったため、これまで当施設で治療した過去の症例で取得可能な検体やデータから、Covid-19の重症化に関与する因子を検討していく、あるいはCovid-19以外の呼吸不全病態(敗血症や重症肺炎、ARDSなど)へ対象を拡大し、NETs形成の定量化による疾患重症度分類を探求していく予定である。これらと並行して、COVID-19の重症化メカニズム、COVID-19由来のARDSと非COVID-19由来のARDSの免疫応答と凝固異常の特徴・メカニズム、及び敗血症における重症化メカニズムを解明することをテーマとした研究を、本研究の関連命題とし、共同研究を行なった。結果はAssociation between loss of hypercoagulable phenotype, clinical features and complement pathway consumption in COVID-19.Front. Immunol.11 March 2024.で報告した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究者の所属施設は科研費申請時、100例以上のCovid-19重症肺炎患者を治療しており、十分な症例数と様々な病態の患者での評価が可能であったが、近況では様々な施策やワクチンの普及により、重症患者の発生が激減している。幸いなことではあるが、本研究の対象となるような新規発生患者からの検体採取の機会 が非常に少ないため、当初の予定していた症例数が確保できず、研究の進捗状況は大幅に遅れている。一方、COVID-19の重症化メカニズム、COVID-19由来のARDSと非COVID-19由来のARDSの免疫応答と凝固異常の特徴・メカニズム、及び敗血症における重症化メカニズムを解明することをテーマとした研究を、本研究の関連命題とし、共同研究を行なった。結果はAssociation between loss of hypercoagulable phenotype, clinical features and complement pathway consumption in COVID-19.Front. Immunol. 11 March 2024.で報告した。
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今後の研究の推進方策 |
近況では様々な施策やワクチンの普及により、重症患者の発生が激減している。幸いなことではあるが、本研究の対象となるような新規発生患者からの検体採取 の機会が非常に少ないため、当初の予定していた症例数が確保できず、研究の進捗状況は大幅に遅れている。そのため当初購入予定であった実験資機材や試薬な どをまだ未購入である。症例数が集まり次第これらを購入予定のため、次年度使用額が発生した。
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