研究課題/領域番号 |
22K09149
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
松田 弘美 北里大学, 医学部, 講師 (00525743)
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研究分担者 |
伊藤 義也 北里大学, 医学部, 准教授 (40203187)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ARDS / RAMP1 / 神経 / 免疫 |
研究開始時の研究の概要 |
ARDSは肺胞広範にわたる炎症と肺胞内への血液液体成分の漏出・貯留により呼吸不全に至る予後不良な疾患である。一方、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)は知覚神経から放出され、CGRP受容体である受容体活性調節蛋白1(RAMP1)に作用して抗炎症作用を示す。そこで、本研究ではARDSにおいて、RAMP1シグナルは抗炎症作用に加えて、リンパ管新生を誘導して炎症性壊死物質や過剰な浸出液をドレナージし、血管新生作用により組織修復を促進させてARDSを改善する効果があることと、その制御機構を解明することを目的とする
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研究実績の概要 |
ARDS(acute respiratory distress syndrome,急性呼吸窮迫症候群)は肺胞広範にわたる炎症と肺胞内への血液液体成分の漏出・貯留により呼吸不全に至る予後不良な疾患である。本研究ではARDSモデルとしてLPS(lipopolysaccharide)気管内投与による急性肺障害モデルを作成し、CGRP/RAMP1シグナルの役割を明らかにすることを目的とした。9~10週令の雄性RAMP1欠損マウス(RAMP1KO)および野生型マウス(WT)を用いた。麻酔下に大腸菌由来LPS(5 mg/kg)を気管内投与し、急性肺障害を誘導し、ARDSモデルを作成した。LPS投与後WTの生存率は100%であったが、RAMP1KOでは48時間以後死亡例が出現し、168時間後の生存率は60%であった。肺組織ではWTに比較してRAMP1KOで肺内炎症性細胞浸潤や出血がみられた。BALF中のタンパク量はLPS投与後6,24,48時間ならびに72時間後でWTよりもRAMP1KOで高値を示した。肺組織中およびBALF中のIL-6とCCL2の発現がWTよりもRAMP1KOで増加した。肺組織に集積する炎症性細胞をフローサイトメトリーで解析すると、LPS投与72時間では肺胞マクロファージは両群ともにLPS投与前よりも減少した。また両群ともにLPS投与後24時間から好中球が著明に増加したが、好中球数はWTよりもRAMP1KOで高値を示した。以上の結果からLPS誘導急性肺障害ではRAMP 1シグナルを介して炎症性サイトカイン産生や好中球集積を抑制し、肺血管透過性亢進を軽減することでARDSに対して保護的作用を示す可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究が、当初に立案した実験計画に沿って、ほぼ順調に遂行されている。マウスARDSモデル(LPS誘導急性肺障害モデル)を用いて、RAMP1シグナルの役割を明らかにすることができた。
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今後の研究の推進方策 |
当初の実験計画に沿って、本研究を進めていく。急性肺障害においてRAMP1シグナルが防御的効果をしめすメカニズムを解明する予定である。
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