研究課題/領域番号 |
22K09154
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
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研究機関 | 大阪医科薬科大学 |
研究代表者 |
三嶋 隆之 大阪医科薬科大学, 医学部, 非常勤講師 (20368103)
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研究分担者 |
山川 一馬 大阪医科薬科大学, 医学部, 准教授 (50597507)
和田 剛志 北海道大学, 医学研究院, 助教 (30455646)
中村 謙介 帝京大学, 医学部, 准教授 (50466760)
梅村 穣 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪急性期・総合医療センター(臨床研究支援センター), 救急診療科, 医長 (20743561)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 集中治療後症候群 / 免疫不全 / 骨髄由来免疫抑制細胞 / CyTOF |
研究開始時の研究の概要 |
近年さまざまな領域で注目されてきたMDSC(骨髄由来免疫抑制細胞)に救急集中治療領域において初めて着目し、その誘導メカニズムから表現型、機能や体内動態まで幅広い解析を行うことにより、高度侵襲後に生じる複雑な免疫応答についてその一端を解明する。CyTOFマスサイトメトリーを用いた網羅的細胞解析と多施設共同臨床検体バイオバンクの二点が本申請課題の強みである。最先端解析技術を用い重度侵襲患者の免疫恒常性破綻の本質解明にアプローチする。高度侵襲後の臨床経過がMDSCが関与する免疫系のアンバランスに影響を受けていることが証明されれば、将来の重症集中治療患者に対する免疫治療に繋がる重要な知見となり得る。
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研究実績の概要 |
重症外傷や敗血症などの救急/集中治療患者は、過度な生体侵襲に長期間暴露され続ける。高度侵襲後にはPost-Intensive Care Syndromeと呼ばれるさまざまな機能障害を呈すが、中でも免疫系の恒常性が破綻することで、炎症、免疫抑制、異化亢進が長期に遷延するPersistent Inflammation, Immunosupression and Catabolism Syndrome(PIICS)は、治癒遷延、二次感染、身体消耗など急性期治療後の経過に強く影響を及ぼす。PIICSの発症には、骨髄由来免疫抑制細胞(Myeloid derived suppresser cell;MDSC)の増殖・活性化が深く関与するとされる。 本申請課題は、MDSCを基軸とした炎症遷延と免疫抑制、異化亢進のクロストークを多施設臨床研究により明らかとすることを目的とする。初年度は、敗血症患者16人と健常対照者5名のPBMC保存検体を使ってフローサイトメトリー評価を行った。患者検体については発症90日目まで経時的に評価した。CD11b, CD14, CD15, CD33, HLA-DRなど10抗体からなる最適化されたフローサイトメトリーパネルを作成した。抗体染色、細胞染色データ取得はすでに完了しており、現在解析中である。なお、同対象患者に関する臨床データ(年齢、性別、基礎疾患、重症度スコア、治療や転帰などの臨床経過)については既に収集を完了している。 当初の予定通りの順調な進捗である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の予定通り順調に進展している
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度は、初年度に引き続き敗血症患者を対象とした免疫解析を継続する予定である。フローサイトメトリーの結果を鑑み、必要に応じてCyTOFマスサイトメトリーを実施予定である。
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