研究課題/領域番号 |
22K09159
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
八木原 正浩 浜松医科大学, 医学部附属病院, 助教 (60581840)
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研究分担者 |
御室 総一郎 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (90464114)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 敗血症性ショック / ミトコンドリア / 血管内皮 / グリコカリックス / 抗酸化 / 血管内皮グリコかリックス |
研究開始時の研究の概要 |
周術期・集中治療領域において救命率が課題となっている敗血症性ショックについて、血管内皮グリコカリックス(EGCX)の保護が予後を改善するかを検討する。EGCX保護手段として期待されるミトコンドリア由来の酸化ストレスを抑制することに注目し、ミトコンドリアに固有に局在するペプチドによるEGCX保護作用を証明する。 本研究の結果によって、敗血症性ショックの重症化にEGCXが関与し、ミトコンドリア由来の酸化ストレスがメカニズムの一因となっていることが明らかとなれば、敗血症性ショックの治療が従来の抗生剤、循環管理、原因除去に加え、抗酸化薬の投与によるEGCX保護という新たな選択肢を提示できる。
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研究実績の概要 |
敗血症性ショックは周術期・集中治療領域で救命率、社会復帰率の向上が望まれる重大な病態である。近年は日本版敗血症診療ガイドラインが策定され、速やかな診断・治療が試みられることで救命率が改善してきているが、全てを適切に講じた場合でも社会復帰も含めて不幸な転機をたどることが少なくない。また治療法としては抗生剤投与、循環管理、原因除去が主な手段とされている。 EGCXの構成成分であるシンデカン1は、膜貫通型のプロテオグリカンであり、血管にかかるシェアストレスを血管内皮細胞のミトコンドリアへの情報伝達の役目があるとの報告がある。同時にEGCXが損傷すると上昇するマーカーであるシンデカン-1は、敗血症の生存率と相関することが知られた(Shock 2008)、また我々も熱中症性のショック、出血性ショックにおいてEGCX厚の減少、シンデカンの上昇を確認し死亡率とシンデカン1の上昇EGCXの厚の減少は死亡率と関連していることを示した(J Anesth 2018,2020,Shock 2021)。 新たなEGCX保護手段として期待されるミトコンドリア由来の酸化ストレスを抑制することに注目し、ミトコンドリアに固有に局在するカルジオリピンの酸化を特異的に抑制するSS-31(D-Arg-Dmt-Lys-Phe-NH2)によるEGCX保護作用を証明するべく、論文における投与量を調査して生存率を比較したが、投与群の生存率が改善しない。そのため現在は投与量を調整したうえで研究を行っている。研究の進捗状況としては遅れている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ後の業務が増加したために、遅れている
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今後の研究の推進方策 |
敗血症性ショックは周術期・集中治療領域で救命率、社会復帰率の向上が望まれる重大な病態である。近年は日本版敗血症診療ガイドラインが策定され、速やかな診断・治療が試みられることで救命率が改善してきているが、全てを適切に講じた場合でも社会復帰も含めて不幸な転機をたどることが少なくない。また治療法としては抗生剤投与、循環管理、原因除去が主な手段とされている。 EGCXの構成成分であるシンデカン1は、膜貫通型のプロテオグリカンであり、血管にかかるシェアストレスを血管内皮細胞のミトコンドリアへの情報伝達の役目があるとの報告がある。同時にEGCXが損傷すると上昇するマーカーであるシンデカン-1は、敗血症の生存率と相関することが知られた(Shock 2008)、また我々も熱中症性のショック、出血性ショックにおいてEGCX厚の減少、シンデカンの上昇を確認し死亡率とシンデカン1の上昇EGCXの厚の減少は死亡率と関連していることを示した(J Anesth 2018,2020,Shock 2021)。 新たなEGCX保護手段として期待されるミトコンドリア由来の酸化ストレスを抑制することに注目し、ミトコンドリアに固有に局在するカルジオリピンの酸化を特異的に抑制するSS-31(D-Arg-Dmt-Lys-Phe-NH2)によるEGCX保護作用を証明するべく、論文における投与量を調査して生存率を比較したが、投与群の生存率が改善しない。そのため現在は投与量を調整したうえで研究を行っている。研究の進捗状況としては遅れている。
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