研究課題/領域番号 |
22K09165
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
成松 英智 札幌医科大学, 医学部, 教授 (70295343)
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研究分担者 |
沢本 圭悟 札幌医科大学, 医学部, 助教 (10597529)
石黒 雅敬 札幌医科大学, 医学部, 助教 (30404586)
高橋 和伸 札幌医科大学, 医学部, 助教 (40530605)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2026年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 温度環境 / 脳保護作用 / 興奮性シナプス伝達 / EPSP / 海馬スライス / アデノシン受容体 / 脳障害 / アデノシン / 脳保護 |
研究開始時の研究の概要 |
ラット海馬スライスCA1錐体細胞および大脳皮質スライスV層錐体細胞からの誘発性シナプス電位・電流を,また延髄スライスpre-Botzinger complexからの自発発火を細胞外・細胞内微小電極法およびパッチクランプ法を用いて記録・測定する. 令和4年度は低体温性シナプス伝達機能変調に対するアデノシン系の関与を,令和5-6年度は各種脳障害モデルにおける低体温性保護に対するアデノシン系の関与を,海馬ニューロンで明確化する.令和7-8年度は,低体温性シナプス伝達機能変調および各種脳障害モデルへの低体温性保護に対するアデノシン系の関与を大脳皮質・延髄ニューロンで明確化する.
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研究実績の概要 |
令和5年度<海馬CA1-錐体細胞興奮性シナプス伝達へのGlutamate脳損傷に対する温度の影響> 令和5年度は,海馬スライスCA1-錐体細胞興奮性シナプス伝達へのGlutamate(10mM,10分間)の作用に対する温度変化の影響の検証を行った.錐体細胞へのGlutamate(10mM,10分間)の暴露は,持続的なシナプス伝達障害を引き起す2次性脳損傷の実験モデルである. 細胞外電位同時多点記録法(MEA system)を用いて,樹状突起上のEPSPを反映するfield EPSP(以下,fEPSP)および神経細胞体上の活動電位を反映するpopulation spike(以下,PS)を同時記録し,シナプス伝達の指標として解析した.灌流液の温度は,controlおよびwashout(normal ACSF)では37℃とし,また介入時(Glutamate溶解ACSF)では37℃(正常体温)の他,27,30,33,35℃(低体温)あるいは39℃(高体温)に設定した. PSおよびfEPSPは,Glutamate (10mM)の10分間暴露(介入)により完全消失し,その後washout(40分間)により部分的に回復した.この部分回復は介入時のACSF温37℃(正常体温)と比較して,39℃,35℃,33℃では有意差を認めなかったが,30℃および27℃では有意に大きかった. 以上の成績は,海馬CA1-錐体細胞興奮性シナプス伝達へのGlutamateの損傷的影響は,正常体温(37℃)と比較して30℃以下では抑制されることを示す.次年度以降はこの温度依存性の結果を踏まえ,Glutamate脳損傷への各種adenosine受容体作動薬の作用に対する温度条件の影響の検討を進める.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
理由 本研究計画2年目である令和5年度では,本研究で用いる脳損傷モデルであるGlutamate脳損傷に対する温度環境の影響の基本データを取得することができた.またMEAを用いたPSおよびfEPSPの長時間記録は順調かつ安定的に遂行されている.
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度の実験で上記データが得られたため,本研究計画3年目となる令和6年度では,海馬スライスCA1-pyramidal cellを用いて,Glutamate脳損傷への低体温の脳保護的影響に対するadenosine系の関与の解明を進める.具体的には,低体温の脳保護的影響に対するadenosine A1およびA2a受容体の作動薬および遮断薬の影響を検証する.
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