研究課題/領域番号 |
22K09167
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
下吹越 航 横浜市立大学, 附属市民総合医療センター, 助教 (00896558)
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研究分担者 |
高瀬 創 横浜市立大学, 附属病院, 特任准教授 (00549975)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 慢性硬膜下血腫 / PAR-1 / 慢性炎症 / 新生血管 / PAL-1 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,大きく分けて以下2パートでの展開を検討している ①血腫外膜新生血管におけるPAR-1発現の証明 PAR-1と血腫増大/再発の相関解析 (Reverse translational study:臨床[多施設前向き観察]→基礎[in-vitro,in-vivo]) ②PAR-1経路阻害実験:治療標的としての妥当性の証明(基礎実験[in-vitro,in-vivo])
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研究実績の概要 |
2023年度に、申請者は慢性硬膜下血腫の重症化関連因子に関する後方視研究に関する結果を論文公表した(Shimohigoshi et al.2023)。そして、同様のプラットフォームを用いた探索的な多機関臨床研究を実施した。これによって、1年間で今回の研究に必要な臨床情報兼検体を集中的に収集した。患者手術サンプル(血腫外膜・血腫)は,採取後直ちに染色・濃度定量用に2分割し、必要な処理を行って-80度保存、最終的には主研究機関(横浜市立大学脳神経外科)に集約保存した。なお臨床研究上、中間解析は行わないこととしている。次いで、慢性硬膜下血腫におけるPAR-1機能に関連する経路を確認する目的で、収集したサンプルに対してRNAsequenceを行った。PAR-1を中心とした慢性硬膜下血腫で活性化される経路を網羅的に検索した。現在、経路解析を行いPAR-1に関連するターゲットとするべき各種関連分子に対して探索的な調査を実施中である。また計画書に沿った必要な基礎実験についても、並行して進めていく予定である。 その一方で、慢性硬膜下血腫は救急疾患であるがゆえに、実施期間において想定された患者数が来院しないことや、臨床上緊急性の高い状況では承諾を得る上で適切な時間が取れないと判断することもある。以上より症例数を定常的に確保することが難しい。上記の状況より、昨年度はサンプル収集に苦心した。そのため研究期間の延長といった対応を含め検討している(想定検体数が収集できない場合には期間を優先して早期に研究を終了することも検討する)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
サンプル数が少数であるだけでなく一回で得られる検体量も少なかったことが研究推進を大きく妨げた。
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今後の研究の推進方策 |
今後はCSDH患者の臨床サンプル・情報の収集(多機関共同後ろ向き研究)を行い,既存の臨床研究network(研究環境にて後述)を通じて,血腫外膜の新生血管床(免疫組織染色)で標準化した血腫外膜内のPAR-1発現量(免疫組織染色,ELISA)を調査する。また評価項目に必要な,血腫外膜の新生血管床(CD34免染)・血腫外膜内のPAR-1発現量(免染,ELISA),血腫内/血清中の各種炎症性分子濃度の測定を行う予定である。また、高齢SD-ratの仮想硬膜下に炎症刺激を加えた培養ECを移植し,新生血管と血腫を誘導することによりCSDH動物モデルの作成を目指す。
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