研究課題/領域番号 |
22K09221
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
山原 研一 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (50450888)
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研究分担者 |
吉村 紳一 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (40240353)
中込 隆之 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (80434950)
松山 知弘 兵庫医科大学, 医学部, 特別招聘教授 (10219529)
藏本 要二 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (10604275)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 臍帯血 / 血管新生 / M2マクロファージ / 再生医療 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的として、我々が見出した組織修復に関わるマクロファージや血管内皮細胞と血管周皮細胞を含む血管細胞に分化し得る血管血球系幹細胞(Hemangioblast-like cells: HLCs) の投与が、神経修復を介して脳梗塞後の神経学的後遺症を軽減するかを検討する。 本研究では、ヒト臍帯血HLCsの細胞特性を検討し、その投与によりマウス脳梗塞モデルを用いた神経学的後遺症の軽減の有無を明らかにし、神経修復のメカニズムを明らかにすることにより、ヒト臍帯HLCsを用いた脳梗塞後遺症に対する細胞治療の確立を目指す。
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研究実績の概要 |
昨年度まで、臍帯血をフィーダー細胞OP9と共培養(18-2時間)することにより得られるAiCに関し、その細胞特性、特に血管新生に関する特性変化の検討を行ってきた。今年度はヒト末梢血やマウス骨髄において、OP9との共培養が臍帯血AiCと同等の細胞特性を有するかに関し、検討を行った。その目的は、共培養による効果が血球系細胞共通か、また、ヒト由来よりマウス由来細胞を用いる方がAiCによる効果メカニズム解析に有用であるためである。OP9と共培養したヒト末梢血やマウス骨髄は、ヒト臍帯血同様、sqRNA-seqおよびFACS解析により、OP9共培養後の単球はnaiveな状態から、血管新生への寄与が報告されているM2への強力なシフトが確認された。また、マウス骨髄AiCは、ヒト臍帯血AiC同様マトリゲル上で豊富なネットワークを形成することが確認された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本成果に関し、論文報告(Sci Rep. 2023 Jan 6;13(1):262)や学会発表(第22・23回日本再生医療学会総会)を実施済みである
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今後の研究の推進方策 |
初年度において、臍帯血AiCを脳梗塞マウスに移植し、神経機能改善の有無に関してWire Hang Test、Hot Plate Test、Y-Maze Testなど様々な行動テストでの評価にて、その効果を確認し、この作用はAiCによる血管新生の誘導であることが、梗塞部周囲の毛細血管数の増加により示唆されている。現在、脳梗塞におけるAiCのメカニズム解析を目的に、マウス骨髄をOP9と共培養して得られるCD206陽性M2細胞をAiCとして樹立しており、マウス脳梗塞モデルでの神経機能改善について、血管新生誘導の視点から詳細に検討予定である。
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