研究課題/領域番号 |
22K09227
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
足立 明彦 千葉大学, 大学院医学研究院, 特任助教 (60758407)
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研究分担者 |
川島 友莉 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 特任助教 (40981741)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | リキッドバイオプシー / 体液生検 / 髄液 / ロングリード次世代シーケンサー / 類上皮性膠芽腫 / BRAF V600E / 軟髄膜黒色腫症 / NRAS / 感染症 / 脳腫瘍 |
研究開始時の研究の概要 |
脳外科臨床において、一般検査や画像検査のみで診断の付かない病態が存在する。髄膜炎・脳炎や占拠性(腫瘤性・嚢胞性・播種性)病変の確定診断のために、穿頭や開頭での生検など侵襲的処置を要したり、Gram染色や細胞診で病態が分からない場合、各種培養や短鎖NGSを用いた配列解析に時間が掛かることがある。本研究では主に感染症および腫瘍を標的とし、長鎖NGSを用い脳脊髄液を解析することで以下を行う。 ① 病原体および腫瘍病名の迅速かつ正確な診断を行えることを証明する。 ② 感染症では診断に必要な病原体特異的な配列データを集積する。 ③ 腫瘍症例においては既存の短鎖NGSで解析困難であった染色体構造異常を検出する。
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研究実績の概要 |
2024年度は本研究の対象となる患者に遭遇しなかったため、検体の収集が期待したようには進展しませんでした。しかしながら、引き続き本研究では県内外の複数の施設と協力し、また、他の医療機関の参加も積極的に促進していく方針です。この取り組みにより、より多くの患者へのアクセスが可能となり、より多くのデータが収集され、結果として研究の信頼性と有用性が向上することが期待されます。 研究開始時に設定された目標に基づき、本研究では脳外科臨床における診断の難題-従来の一般的な検査や画像検査では明確な診断が得られない場合-に対処することを目指しています。 本研究では、感染症や腫瘍などの特定の疾患を対象に、ロングリード次世代シーケンサーを用いて脳脊髄液を解析することで、以下の目標を達成しようとしています。第一に、迅速かつ正確な診断を提供し、患者の早期治療に貢献すること。第二に、感染症に関しては病原体特異的な配列データを蓄積し、診断の迅速化および正確性向上に寄与すること。第三に、腫瘍症例においては、従来の短鎖NGSでは困難であった染色体構造異常の検出を可能にすること。 これらの目標を達成するために、今後も我々の研究チームは積極的に新たな患者検体の収集に結びつくよう、他施設との協力を強化していく予定です。また更に、研究結果の臨床応用に向けて、積極的に情報発信を行い、医療現場への普及を図っていくことを目指してゆきます。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究の組み入れ基準にあう対象患者が生じなかった故。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き長鎖シーケンスに必要なDNA量を抽出できる腫瘍性ないし感染性の髄膜炎患者症例のリクルートを目指す。
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