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重炭酸ナトリウムによる血小板の細胞接着を介した血小板凝集能と抗血小板薬の影響

研究課題

研究課題/領域番号 22K09264
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分56010:脳神経外科学関連
研究機関横浜市立大学

研究代表者

清水 信行  横浜市立大学, 医学研究科, 客員講師 (70636654)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
キーワード重炭酸ナトリウム / 血小板凝集能 / アセチルサリチル酸 / インテグリンαIIbβ活性 / 人工脳脊髄液 / 炭酸水素ナトリウム / インテグリンαⅡbβ活性 / 重炭酸イオン / 抗血小板薬
研究開始時の研究の概要

本研究では、抗血小 板薬投与下であっても重炭酸ナトリウムのintegrin αIIbβ活性化が血小板凝集能亢進を惹 起するという仮説を血小板凝集能検査を用いて検証し、将来的には広く抗血小板薬服用下での外科手術に応用できる重炭 酸ナトリウムを含有した止血材料の開発を目指す。

研究実績の概要

脳神経外科手術において、最適な止血は安全性と信頼性をもたらし、手術成績を向上させる。これまで、人工脳脊髄液(aCSF)とその成分である炭酸水素ナトリウムは、血小板凝集を増幅させることで生理的止血を促進することが判明している。本研究では、抗血小板薬存在下で、aCSFが血小板依存性止血を増幅するか どうかを検証することを目的とした。 全血を遠心分離して得られた血小板血漿(PRP)を調製したのちに、アスピリン(アセチルサリチル酸、ASA)または生理食塩水(NS)で洗浄した血小板を対象として、市販のaCSF溶液またはNSで処理したサンプルについて、凝集の増幅、インテグリンαIIbβ3の活性化、ホスファチジルセリン(PS)の露出、P-セレクチン(CD62P)の発現、マイクロパーティクル(MP)の生成について評価する。ASAまたはNSを注射したC57BL/6 Nマウスの尾部出血時間を測定することにより、ASA 存在下でのin vivo止血に対するaCSFの影響を評価する。その結果から得られた知見をもとに、重炭酸ナトリウムによる止血機構を利用して、抗血小板薬服用下での開頭手術を可能にすべくコラーゲンシートを用いた重炭酸ナトリウムを含有した止血材料の開発を目標とする。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

いずれも実験の遂行は順調である。生理食塩水と比較して、aCSFはPS暴露、MP放出、CD62P発現、インテグリンαIIbβ3活性化などの血小板活性化を回復させることにより、ASAによる血小板凝集抑制を増幅した。洗浄した血小板を用いた場合、aCSFはASAによる血小板凝集抑制をほぼ完全に打ち消した。ASAを注射したマウスの切断尾からの出血時間の延長は、NSと比較してaCSFで処理することにより有意に短縮したことがわかるなど、複数の結果が得られている。

今後の研究の推進方策

今年度の研究成果より執筆した論文(R Suzuki et al. Artificial cerebrospinal fluid restores aspirin-inhibited physiological hemostasis through recovery of platelet aggregation function. Acta Neurochir (Wien) . 2023 May;165(5):1269-1276.)に続き、今度は得られた知見を元に、コラーゲン含有吸収素材を活用した術中止血デバイスの開発を進める。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Artificial cerebrospinal fluid restores aspirin-inhibited physiological hemostasis through recovery of platelet aggregation function2023

    • 著者名/発表者名
      R Suzuki, Y Kozuma, C Inoue, K Tanabe, I Noboruo, H Arao, T Kawaguchi, N Shimizu, T Yamamoto
    • 雑誌名

      Acta Neurochir (Wien) . 2023 May;165(5):1269-1276.

      巻: May 165(5) 号: 5 ページ: 1269-1276

    • DOI

      10.1007/s00701-022-05471-9

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] 当院における大型動脈瘤に対するtelescoping techniqueを用いたフローダイバーターステント留置術とその特徴2022

    • 著者名/発表者名
      清水信行、飯田裕、堀聡、末永潤、山本哲哉
    • 学会等名
      第81回日本脳神経学会 学術総会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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