研究課題/領域番号 |
22K09279
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
小山 淳一 信州大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (10377632)
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研究分担者 |
花岡 吉亀 信州大学, 学術研究院医学系(医学部附属病院), 講師 (60772952)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 人工知能 / くも膜下出血 / 脳動脈瘤 / 破裂予測 / AI / 発症予測 |
研究開始時の研究の概要 |
未破裂脳動脈瘤は、重篤な疾患であるくも膜下出血を発症し得る病変であり、早期治療介入によって未然に破裂予防を行うことができる。しかし、治療によって致命的な合併症を生じる危険性は常に存在するため、安易に治療介入すべきではない。治療介入すべきか適切に判断するためには、各「未破裂脳動脈瘤」に応じた確かな破裂率を明らかにする必要がある。 くも膜下出血を発症した「破裂脳動脈瘤」症例と、くも膜下出血を発症していない「未破裂脳動脈瘤」症例の3次元的な脳動脈瘤の形状・性状の違いを人工知能に学習させることにより、各「未破裂脳動脈瘤」症例の将来におけるくも膜下出血発症率を予測するシステムを開発する。
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研究実績の概要 |
未破裂脳動脈瘤は、重篤な疾患であるくも膜下出血を発症し得る病変であり、早期治療介入によって未然に破裂予防を行うことができる。しかし、治療によって致命的な合併症を生じる危険性は常に存在するため、安易に治療介入すべきではない。治療介入すべきか適切に判断するためには、各「未破裂脳動脈瘤」に応じた確かな破裂率を明らかにする必要がある。くも膜下出血を発症した「破裂脳動脈瘤」症例と、くも膜下出血を発症していない「未破裂脳動脈瘤」症例の3次元的な脳動脈瘤の形状・性状の違いを人工知能に学習させることにより、各「未破裂脳動脈瘤」症例の将来におけるくも膜下出血発症率を予測するシステムを開発する。本研究の目的は、くも膜下出血を発症した「破裂脳動脈瘤」と「未破裂脳動脈瘤」との3次元的な形状・性状の違いを人工知能(AI)学習させ、各「未破裂脳動脈瘤」におけるくも膜下出血発症予測システムを開発することである。具体的な研究項目は、以下の3つである。1. くも膜下出血発症予測システムの作成:AIに破裂および未破裂脳動脈瘤のCT画像を多数学習させる。2. 信頼性の検証:作成した同システムに、新たな「破裂脳動脈瘤」のCT画像を入力し、破裂脳動脈瘤である確信度が95%以上である場合を正答として、その正答率を検証する。3. 有用性の検証:正答率90%以上を達成した同システムに、新たな「未破裂脳動脈瘤」のCT画像を入力する。破裂脳動脈瘤である確信度を提示させ、その患者を3年間追跡する。提示された確信度と追跡した結果実際にくも膜下出血を発症した症例が統計学的に正の相関を示すことを証明する。 令和4年度は破裂および未破裂脳動脈瘤のCT画像を収集し、開発した画像処理ソフトにデータを入力、「前処理」を行った。令和5年度は前処理によって適正化および匿名化された破裂・未破裂の2カテゴリのデータを企業と協力してAIに取得、学習させた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
脳動脈瘤のCT画像(DICOM)収集し、開発した画像処理ソフトにデータを入力し、前処理を実施し、企業と協力して各データをAIに入力した。本研究はやや遅れているが、着実に研究が進展している。
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今後の研究の推進方策 |
破裂、未破裂を学習させたくも膜下出血発症予測システムに対して、新たに100例の「破裂」病変の前処理した学習データを入力、解析させ、正答率 90%以上を達成させる。正答率が目標に到達しない場合には、(1) 適正化の変更(関心領域の設定を変更)、(2) 学習データの追加によって目標を達成する。正答率90%以上を達成したくも膜下出血発症予測システムに、新たな「未破裂脳動脈瘤」500例のCT画像を入力し、それぞれが破裂脳動脈瘤である確信度を提示させ、それぞれの患者を3年間追跡し、くも膜下出血発症の有無を追跡する。提示された確信度と追跡した結果実際にくも膜下出血を発症した症例が統計学的に正の相関があることを証明し、臨床に応用する。
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