研究課題/領域番号 |
22K09286
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
東 洋一郎 高知大学, 教育研究部医療学系基礎医学部門, 講師 (80380062)
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研究分担者 |
上羽 哲也 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 教授 (00314203)
清水 孝洋 高知大学, 教育研究部医療学系基礎医学部門, 准教授 (00363276)
八幡 俊男 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 助教 (40380323)
齊藤 源顕 高知大学, 教育研究部医療学系基礎医学部門, 教授 (60273893)
清水 翔吾 高知大学, 教育研究部医療学系基礎医学部門, 助教 (90721853)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 脳卒中後遺症 / 中大脳動脈永久閉塞モデル / リハビリテーション / 脳卒中 / ミクログリア / 亜鉛 |
研究開始時の研究の概要 |
脳梗塞後の機能回復を目指すリハビリテーションは早期の介入が重要であり、神経可塑性が機能回復に大きく関与している。しかし、患者の全身状態の程度により早期介入が困難な場合、十分な機能回復に至らず社会復帰に難渋することが多く問題となっている。ミクログリアは脳梗塞後早期に神経可塑性を促進させる抗炎症性(M2) の表現型が一過性に誘導され、その後、炎症促進性(M1) に極性が転換される(M2/M1極性転換)。本研究は、亜鉛誘導性M2/M1極性転換抑制関連分子を同定し、これに作用してM2を維持・促進させ、更に急性期以降のリハビリテーションによる機能回復を促進させる化合物を同定することを目的としている。
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研究実績の概要 |
【具体的な内容】 脳卒中後遺症に対するリハビリテーションの効果を促進させる化合物を探索するため、マウス中大脳動脈にナイロン糸を挿入し中大脳動脈永久閉塞モデルを作成した。モデル作成後に神経学的重症度スコア(NSS)によって神経学的重症度を評価し、一定以上のスコアが確認されたマウスに亜鉛が関連する化合物を投与したところ、1週間後のNSSスコアが改善したことを明らかにした。
【意義・重要性】 脳梗塞後の機能回復を目指すリハビリテーションは早期の介入が重要である。しかし、患者の全身状態の程度により早期の介入が困難な場合、十分な機能回復に至らず社会復帰に難渋することが多い。また、これを解決する有効な治療法が存在しないため重大な問題として認識されている。今回の検討結果より、中大脳動脈永久閉塞モデルの重症度を改善させる化合物の絞り込みに成功した。これらの結果は、リハビリテーションの早期介入が困難な脳梗塞患者に対しても機能回復の効果を向上させる脳卒中リハビリテーション促進薬の開発に繋がる意義深い重要な知見である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今回は、当初予定していた活性化ミクログリアに対する作用を指標にした化合物の絞り込みを変更して、マウス中大脳動脈永久閉塞モデルを用いて化合物の探索を行った。その結果、モデルマウスのNSSスコアを改善する化合物の絞り込みに成功することが出来た。以上より、今年度はおおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
今回は、中大脳動脈永久閉塞モデルのNSSを改善させる化合物の絞り込みに成功した。今後は、更に絞り込みを進めて化合物を同定し、その機序を解明するのと同時にリハビリテーション効果を促進させるか否かについて検討する。
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