研究課題/領域番号 |
22K09316
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
高木 辰哉 順天堂大学, 医学部, 先任准教授 (70317436)
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研究分担者 |
窪田 大介 順天堂大学, 医学部, 助教 (70638197)
長谷川 延彦 順天堂大学, 医学部, 非常勤助教 (70909192)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 骨転移 / cell free DNA / miRNA / バイオマーカー / リキッドバイオプシー |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、低侵襲、かつ高感度に骨転移を診断することのできるバイオマーカーの開発を模索する。そこでがん患者のCirculating Tumor Cells(CTC)、血漿中のcell-free RNA、cell-free DNA (cfDNA)、micro RNA (miRNA)に注目して、骨転移患者の血液検体で発現解析を行う。加えて、血液中の骨転移関連遺伝子解析フローの構築、同定した骨転移診断マーカーの機能解析、骨転移関連遺伝子解析の臨床的有用性評価を進め、革新的な骨転移診断技術の開発とその臨床応用を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究は、「血液で骨転移由来分子を早期かつ高感度に発見する」ということをテーマに、これまでの画像評価、血中の骨代謝マーカー以上の精度で骨転移を診断し、早期な適切な治療を行い、患者の全がん的な予後改善を目的としている。現在の骨転移診断は、レントゲンやCT,MRIなどの画像診断を中心に行われている。しかし、画像診断では変性疾患や感染性疾患との鑑別が困難なことがあり、初期の骨転移の検出にも限界がある。さらに骨転移の診断が確定できない場合、原発巣の治療方針にも大きく影響する。また、血液検査所見で骨転移の診断に特異的な項目がない点や、そもそも骨転移の診断およびマネージメントに長けた医師が限られていることも臨床的な問題もある。そこで、なるべく身体侵襲の少ない方法で、骨転移を「早期」に「確実」に診断することのできるバイオマーカーの開発に着目して研究を開始した。本年度は、骨転移を伴う8症例(尿路上皮がん、乳がん、上咽頭がん、膵臓がん、乳がん、子宮肉腫、胃がん、エナメル上皮がん)の原発巣、骨転移巣、骨転移発覚時の血液検体の収集を行い、骨転移関連マーカーの評価を行う準備を行った。これらの症例の原発巣、骨転移巣、正常部、血漿中のcell free DNA(cfDNA)の遺伝子変異解析、コビー数解析を行っており、骨転移関連マーカーの探索、cfDNAとの一致率を検証している。その結果をうけて、RNAをもちいた発現解析やmiRNA解析を検討し、様々な方向から骨転移マーカーの探索と血液検体との比較解析を行っていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
骨転移、原発巣、血液検体の揃った症例を8症例収集し、骨転移マーカー解析の基盤を整えた。原発巣、骨転移巣、正常部、血漿中のcell free DNA(cfDNA)の遺伝子変異解析、コビー数解析を行っている。今後RNA、miRNA解析を行う体制は整っており、まずは同サンプルの解析を行う。現在までの進捗状況としては、当初の予定通りと考える。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は、骨転移マーカー探索のパイロットスタディとなる症例を収集した。今後、DNA、RNA、miRNA解析を行い予想される骨転移関連因子候補を中心に、症例数を増加させ、治療タイミングに応じた血液検体の収集を行い解析し、臨床的有用性を検討する。
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