研究課題/領域番号 |
22K09319
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
目貫 邦隆 産業医科大学, 医学部, 非常勤医師 (00609216)
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研究分担者 |
上田 陽一 産業医科大学, 医学部, 教授 (10232745)
川崎 展 産業医科大学, 医学部, 講師 (40644860)
塚本 学 産業医科大学, 医学部, 講師 (70778159)
鈴木 仁士 産業医科大学, 医学部, 准教授 (80644880)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | TRPV / マイクロCT / 骨粗鬆症 / ランニングホイール / BV/TV(%) / Tb.Th(1/mm) / TRPチャネル / ノックアウトマウス / 骨代謝 |
研究開始時の研究の概要 |
骨粗鬆症が健康寿命を障害するため、発症機序に基づいた新規治療薬が続々と開発されている。我々は、これまでTRPV1およびTRPV4の骨代謝への関与に着目し、その両方が遺伝子欠損しているマウスにおいて骨量が増加していることを明らかにした。そのことからTRPV1およびTRPV4の機能を阻害することで骨粗鬆症における骨量減少を抑制できる可能性がある。本研究では、TRPV1およびTRPV4の両者の機能を阻害することで骨粗鬆症モデルにおける骨量減少を抑制することが可能か否かを調査し、骨粗鬆症に対する新しい治療・創薬に結びつけることを目的とする。
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研究実績の概要 |
これまでにTRPV1/4 Double Kockout (DKO)マウスは野生型のC57Bl6J(WT)マウスよりも骨量が多いことを明らかにしている。その機序として、DKOマウスでは破骨細胞系の分化能や活動性の低下に加え、骨芽細胞系の分化能や活動性が亢進していることが示唆された。今回、以前の研究成果よりDKOマウスにおいて破骨細胞系が低下し、骨芽細胞系が亢進していたことから、DKOマウスでは骨粗鬆症モデルにおける骨量低下を抑制するという仮説を立てている。そのため、TRPV1およびTRPV4の機能の理解がさらに必要と考え、前年度に引き続きTRPV4KOマウスのランニングホイール運動モデルにおける自発的運動環境における骨代謝動態の実験を行った。前年度まではn数が少なかったためnを増やすために10週齢の雄のC57Bl6J(WT)マウスとTRPV4KO(V4KO)マウスを4週間ランニングホイールさせる群(RW群)と非ランニングホイール群(GC群)の4群で検討した。WTRW群とV4KORW群で4週間の合計走行距離および合計飲水量と摂食量に有意差はなかった。ランニングホイール前と1、2、3および4週間後の体重は、V4KO群はWT群と比較して有意に大きかった。ランニングホイール前と4週間後の大腿骨遠位部のマイクロCTを比較したところ、WTRW群では、V4KORW群と比べてBV/TV(%)、Tb.Th(1/mm)が有意に減少していた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
TRPV4KOマウスを用いた自発的駆け上がり運動モデルの実験を行う予定であったが、TRPV1およびTRPV4の機能解析を詳細に進めるため、Climbing 運動よりも解析が簡便である自発的運動のランニングホイール運動モデルに変更し、TRPV4KOマウスの自発的運動環境における骨代謝動態の解析を行った。そのため、DKOマウスにおける骨粗鬆症モデルの実験は進めることができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
今後、分子生物学的評価を進める。アルカリフォスファターゼ染色やTRACP染色を行い、破骨細胞や骨芽細胞系の分化能を評価する。RT-PCRで骨芽細胞分化マーカー、破骨細胞分化マーカーの遺伝子発現を評価する。血漿中のTRACP-5b、P1NPを測定する。同時にvon Frey testによる痛覚閾値の評価も行う。
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