研究課題/領域番号 |
22K09380
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
|
研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
西田 周泰 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (90535262)
|
研究分担者 |
陳 献 山口大学, 大学院創成科学研究科, 教授 (70313012)
大木 順司 山口大学, 大学院創成科学研究科, 教授 (80223965)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 医工獣連携 / 有限要素法 / 脊椎脊髄疾患 / 応力試験器 |
研究開始時の研究の概要 |
高齢化の進行に伴い増加している脊椎脊髄疾患の高度なシミュレーションモデルの確立は、病態把握や治療方針の決定を支援する強力な手段となりうる。しかし、年齢、性別、骨格形状、障害原因など検討因子の多様性のため、臨床応用には至っていない。本研究は、実人体に近い脊椎脊髄シミュレーションモデルを完成させ、正確な物理学的診断治療の支援が可能なツールを開発し、患者により良い治療を提供する。
|
研究実績の概要 |
研究分担者 大木順司とともに、食肉業者や獣医学部(研究協力者:日下部健)との連携により確保した年間5体のブタの脊椎脊髄や血管組織、手術中に切除が必要で廃棄予定の筋肉筋膜、黄色靱帯、硬膜、椎弓などヒト組織年間20例、山口大学法医学(協力者:髙瀬泉)と剖検時に血管や脊髄を年間2例採取し、速度依存性と異方性も考慮にいれて引張、剪断、圧迫試験など外力による損傷試験を行い、組織の応力曲線を解析している。また脊椎脊髄疾患患者の医用画像から作成した脊椎脊髄コンピューターシミュレーションモデルを使用して、脊髄とインプラントも含めた解析を分担者 創成科学研究科 陳献とまたアメリカ オハイオ州のToledo大学Vijay K Goel教授の教室とも情報交換し、下記論文を国際誌に投稿、採択された。First Authorとして7編の英語論文がPublishされた。また、日本整形外科学会のシンポジウムを任された。さらに、2つの招待講演を行った。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究分担者 大木順司とともに、食肉業者や獣医学部(研究協力者:日下部健)との連携により確保した年間5体のブタの脊椎脊髄や血管組織、手術中に切除が必要で廃棄予定の筋肉筋膜、黄色靱帯、硬膜、椎弓などヒト組織年間20例、山口大学法医学(協力者:髙瀬泉)と剖検時に血管や脊髄を年間2例採取し、速度依存性と異方性も考慮にいれて引張、剪断、圧迫試験など外力による損傷試験を行い、組織の応力曲線を解析している。またボーンモデルの作成も行い、圧縮試験やスクリューのトルク、引抜試験などもすでに70椎に施行している。脊椎脊髄疾患患者の医用画像から作成した脊椎脊髄コンピューターシミュレーションモデルを使用して、脊髄とインプラントも含めた体重、年齢、性別、全脊椎―骨盤の動態(前後屈、回旋、側屈)を考慮した物理学的応力解析を分担者 創成科学研究科 陳献と行っており、3つの国内学会で発表している。またアメリカ オハイオ州のToledo大学Vijay K Goel教授の教室とも情報交換し、Toledo大学の複数のモデルで解析を行い、英文誌に投稿、4編アクセプトされている。 以上の事から、ヒトモデル作成とそのモデルをベースにした応力解析などは順調に進行している。
|
今後の研究の推進方策 |
引き続き、ヒト組織と動物組織の採取を行い、年齢、性別などに応じた複数の物理学的データを取得する。そのデータを使用して、脊椎のみならず、四肢の解析も行う。また、アメリカとの国際共同研究も含めて、医療機器開発の際の実験に資するシミュレーションモデルを作成する。今後はボーンモデルを使用して、力学試験器の作成も行い、屈曲、伸展、側屈、回旋を行い、人の医用画像から得たデータを使用した、シミュレーション、力学試験データを取得していく。また、本研究内容をもとに、国際共同研究と企業との連携を積極的に行う。
|