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首下がり症候群における新しい保存的治療法の探索

研究課題

研究課題/領域番号 22K09385
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分56020:整形外科学関連
研究機関国際医療福祉大学

研究代表者

井川 達也  国際医療福祉大学, 保健医療学部, 講師 (20850176)

研究分担者 石井 賢  国際医療福祉大学, 医学部, 主任教授 (00276289)
磯貝 宜広  国際医療福祉大学, 医学部, 助教 (50573341)
船尾 陽生  国際医療福祉大学, 医学部, 准教授 (90365304)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
キーワード首下がり症候群 / 病態解明 / 保存療法 / 保存的治療
研究開始時の研究の概要

首下がり症候群(DHS)は頸椎が過度の後弯位(首が垂れ下がる)を呈し、前方注視障害を主体とする症状によって、日常生活が著しく損なわれる。装具療法や薬物療法などの保存療法が奏効する例は極めて少なく、保存的治療では運動療法が唯一首下がりを改善する可能性があると考えられている。しかしDHSを有する患者に対する保存的治療のエビデンスは乏しく、これらの確立は必須である。本研究ではDHS患者の保存的治療法の創出を目指す。

研究実績の概要

前方注視障害を有する首下がり症候群(DHS)患者の保存的治療法の確立に向けて,①DHSの更なる病態解明,②新たな運動プログラムの確立,③保存的治療の確立を目的として研究を遂行中である.
令和5年度は②新たな運動プログラムの確立と,③保存的治療の確立を主軸として研究を実施した.
DHS患者の重症度と身体機能との関連について調査し,その結果,前方注視障害を有するDHS患者は四肢・体幹筋力,頚部筋力,歩行能力の3つの異なる関連因子が存在し,頚部筋力よりも四肢・体幹筋力に強い関連性があることが明らかとなった.また頚椎に頂椎を有し,歩行速度が低下している症例は,より重度な前方注視障害を有することが明らかとなった.さらに,体組成のなかでも近年注目されている位相角の特徴を調査した.DHS患者には下肢の体組成異常が認められ,DHS患者の重症度は位相角に関連していることが明らかになった.
また我々が開発したDHS患者へのリハビリプログラム(SHAiR program)の効果についてメカニズム解明するために人体モデルを用いたシミュレーション解析を実施した.我々は強化学習を用いた筋制御システムを搭載させた3次元形状を再現した全身282個の個別の筋モデルを組み込んだ筋骨格モデルを作成することに成功した.さらに筋・腱の材料特性を変更した新たな高齢者モデルの人体有限要素(FE)モデル に着手した。論文の作成にも着手している段階である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究計画段階では,令和4年度は①DHSの更なる病態解明を目的として,筋機能の計測・解析ならびに筋電図データの計測・解析を中心に実施すること,令和5年度は②新たな運動プログラムの確立のために生体データを取り入れた全身筋骨格モデル作成を計画していた.令和4年度の研究成果から,頚部だけではなく全身性の筋力低下が存在することが明らかになり病態解明について詳細な分析を実施してきた.令和5年度は筋骨格モデルの作成まで着手し、高齢者モデルの作成まで成功させていることから,概ね順調に進展していると判断する.

今後の研究の推進方策

DHS患者に対する新たな運動プログラムを作成するために重要な知見となるデータを収集する.我々が作成した筋骨格モデルを使用し,筋活性度を調整した姿勢シミュレーション研究を継続する.筋や腱の材料特性も考慮した新たに作成した高齢者モデルの強化学習のプログラムを利用して各筋の活動を変えた場合の姿勢変化とDHS患者の姿勢との関係を明らかにする.これによって生体信号からは収集することが困難であった筋不活性の状況を把握することが可能となる.

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] 特集 首下がり症候群の病態と治療 首下がり症候群に対する新たなリハビリテーション(SHAiR)プログラム2023

    • 著者名/発表者名
      井川 達也、浦田 龍之介、石井 賢
    • 雑誌名

      脊椎脊髄ジャーナル

      巻: 36 号: 7 ページ: 521-524

    • DOI

      10.11477/mf.5002202129

    • ISSN
      0914-4412
    • 年月日
      2023-09-04
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] Radiographic Outcomes of the Short and Intensive Rehabilitation (SHAiR) Program in Patients with Dropped Head Syndrome2023

    • 著者名/発表者名
      Isogai Norihiro、Ishii Ken、Igawa Tatsuya、Ideura Kentaro、Sasao Yutaka、Funao Haruki
    • 雑誌名

      JBJS Open Access

      巻: 8 号: 3

    • DOI

      10.2106/jbjs.oa.23.00016

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] 外傷を契機に発症した首下がり症候群の特徴2023

    • 著者名/発表者名
      山之内健人, 船尾陽生, 井川達也, 藤田成人, 磯貝宜広, 江幡重人, 笹生豊,石井賢
    • 学会等名
      第96回日本整形外科学会総会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 首下がり症候群の病態とSHAiRプログラム2023

    • 著者名/発表者名
      井川達也,石井賢,浦田龍之介,磯貝宜広,船尾陽生
    • 学会等名
      第13回最小侵襲脊椎治療学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 首下がり症候群の臨床的特徴と新たな患者立脚型評価スケール(DHSスコア)Characteristic Clinical Manifestation and New Disease-specific Patient-based Questionnaire in Dropped Head Syndrome(DHS score)2023

    • 著者名/発表者名
      石井賢,磯貝宜広,井川達也,浦田龍之介,船尾陽生
    • 学会等名
      第13回最小侵襲脊椎治療学会治療学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] SHAiRリハビリテーションプログラムが有効であった筋萎縮性側索硬化症による首下がり症候群の1例2023

    • 著者名/発表者名
      浦田龍之介,井川達也,磯貝宜広,船尾陽生,石井賢
    • 学会等名
      第13回最小侵襲脊椎治療学会治療学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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