研究課題/領域番号 |
22K09406
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
|
研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
後藤 毅 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10627011)
|
研究分担者 |
大久保 直輝 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60816578)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | ロコモ / サルコペニアインデックス / 地域高齢者 / サルコペニア / 下肢機能 / 下肢筋力 / 転倒 / 無自覚のロコモティブシンドローム / 血液検査 |
研究開始時の研究の概要 |
健康寿命の延伸には、介護が必要になる患者の早期発見・早期介入が重要とされる。しかし、まだ愁訴がなく生活に支障がない“無自覚のロコモティブシンドローム(以下ロコモ)”を検出することは困難である。血液検査のみから算出されるサルコペニアインデックスが、大腿骨近位部骨折患者の術後歩行能力の予測に有用と報告されている。これらの背景から、本研究の目的は血液検査から運動機能を予測し“無自覚のロコモ”を検出できるか明らかにすることである。このことが明らかになれば、日常診療や健康診断で“無自覚のロコモ”を検出できるような汎用性のあるシステムを構築できる。
|
研究実績の概要 |
ロコモティブシンドローム(以下、ロコモ)は、運動器疾患により移動能力が低下した状態を指す。血液検査でロコモを検出できれば、ロコトレなどの治療介入により健康寿命の延伸に寄与できる可能性がある。地域住民コホート研究を通じて、血液検査と運動機能評価との相関を明らかにすることを試みた。対象は、65歳以上の地域高齢者795人(男性316人、年齢73.9±6.3歳、女性479人、年齢72.5±5.4歳)である。血液検査に加えて、年齢、身長、体重、運動機能評価(上下肢の筋力、BIA法による骨格筋量指数(以下、SMI)、過去1年の転倒歴)を調査した。 血液検査で血清クレアチニン・血清シスタチンC比(サルコペニアインデックス,以下SI)がサルコペニア群で非サルコペニア群と比較して有意に低値であった。SIはSMI、握力と正の相関をみとめた。多変量解析ではSIの高値がサルコペニアのリスクを低下させることが明らかになった。ROC解析の曲線下面積から SIによるサルコペニア診断能が比較的高いことが明らかになった。SIと下肢筋力間で正の相関を認めた。多変量解析ではSIの高値は転倒のリスクを下げることがわかった。 これらの結果より、SIは地域一般高齢者のサルコペニアの診断能があること、SIは下肢機能の評価方法になりえることを明らかにした。 以上の研究実績を、第8回アジアフレイル・サルコペニア学会大会で成果発表を行った。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
血液検査が運動機能と相関し、サルコペニアの検出に有用であることが明らかになったため。
|
今後の研究の推進方策 |
SIを中心とした血液検査項目を利用して運動機能評価を行い、ロコモ検出に向けたスコアリングシステムの構築を目指す。
|