研究課題/領域番号 |
22K09433
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
|
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
八木 満 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (40338091)
|
研究分担者 |
小牧 裕司 公益財団法人実験動物中央研究所, ライブイメージングセンター, 室長 (10548499)
中村 雅也 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 教授 (30217898)
関 布美子 公益財団法人実験動物中央研究所, ライブイメージングセンター, 主任 (40771407)
宮本 健史 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (70383768)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | MRI / 脳脊髄 / 脳脊髄液 / ライブイメージング / 側弯 |
研究開始時の研究の概要 |
マウスやラットの脳脊髄液の動態の解析は器官の大きさ等の問題から, 放射性同位体を用いた解析等が試みられていたが. 解析が困難であった. またヒト用の3T MRIを用いた解析では画像解像度や信号雑音比が必ずしも信頼するに十分ではないことが報告されている. 申請者らはこれまでに7Tの小動物用MRIを使用してTime-SLIP MRIでのin vivo ライブイメージングを行うことで,マウスの脳脊髄液の動態の解析方法を確立し報告している.本研究では野生型マウスおよびPTK7欠損マウスにおいて水頭症モデルマウスを作成し,PTK7の脳脊髄液動態の恒常性維持機構の解析を目的とする.
|
研究実績の概要 |
脳脊髄液(CSF)動態の異常は、水頭症や脊柱側彎症など様々な疾患を引き起こすが、その基本的なメカニズムは未だに解明されていない。小型動物におけるCSF動態の研究方法は、分子生物学的解析の困難さや評価システムの欠如のために確立されていない。本研究では、正常型ウィルスター(WT)マウス10匹と後縦靭帯骨化症(OPLL)のマウスモデルであるTiptoe walking Yoshimura (twy/twy [TWY])マウス20匹を対象にTime-SLIP技術を行った。Stir Distanceは、第4脳室内の矢状面における1回の時間内でのCSF攪拌距離を定義した。30匹のマウスのStir Distanceを3人の検査者により独立して3回測定し、平均±標準偏差(SD)を計算した。さらに、TWYマウス10匹において、Stir DistanceとCanal Stenosis Ratio(CSR)の相関係数を計算した。野生型マウスのStir Distanceは、評価者A、B、およびCの場合、それぞれ12週齢で1.80±0.13、1.76±0.12、および1.69±0.20mm、17週齢で1.57±0.12、1.56±0.09、および1.68±0.09mmでした。TWYマウスのStir Distanceは、評価者A、B、およびCの場合、それぞれ12週齢で1.18±0.17、1.18±0.13、および1.20±0.16mm、17週齢で1.18±0.23、1.17±0.22、および1.18±0.33mmでした。Stir Distanceは、12週齢と17週齢のTWYマウスで有意に低値だった。3人の評価者の内観者信頼性は優れており、評価者A、B、およびCの平均測定値はそれぞれ0.966、0.990、および0.990でした。ステア距離とCSRの相関係数は、評価者A、B、およびCの場合、それぞれ-0.80、-0.84、および-0.83だった。TWYマウスにおいてステア距離とCSRの間に強い負の相関を示した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
動物の交配、機能解析を予定通り施行し、現在得られた知見の再現性を確認中である。
|
今後の研究の推進方策 |
2023年度は2022年度の知見の再現性の確認及び中枢神経系に特異的なptk-7遺伝子欠損マウス及びCAGを用いた組織非特異的ptk-7遺伝子欠損マウスを用いて成熟期にPTK-7を欠損させ, Time-SLIP法を用いた脳脊髄液の動態の解析を行う. また,脳脊髄液の動態の異常の分子生物学的検討としてゼブラフィッシュで報告されている脳脊髄液の動態異常の機械受容体であるCSF-contacting neuronを介したPkd2/1カルシウムチャネルのシグナル伝達の解析を行う.
|