研究課題/領域番号 |
22K09436
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 川崎医科大学 |
研究代表者 |
山根 弘路 川崎医科大学, 医学部, 准教授 (50624897)
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研究分担者 |
中西 秀和 川崎医科大学, 医学部, 准教授 (50309548)
瀧川 奈義夫 川崎医科大学, 医学部, 教授 (60325107)
國定 俊之 岡山大学, 医歯薬学域, 准教授 (80346428)
越智 宣昭 川崎医科大学, 医学部, 講師 (80611615)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 軟部肉腫 / Doxorubicin / Trabectedin / Eribulin / 耐性株 / IC50値 / 新規抗がん剤 / 治療シークエンス |
研究開始時の研究の概要 |
軟部肉腫は‘希少がん’の中の代表的疾患であり、特に局所療法で根治が望めない進行期症例では、新規抗がん剤が近年立て続けに上梓され、生存期間の延長に寄与することが明らかとなったが長期生存を示す例は全体で10%以下であり予後は厳しい。進行期軟部肉腫患者では化学療法奏効例において長期生存を示す傾向があることから本研究では進行期軟部肉腫患者の更なる生存期間延長のために、薬物療法の基盤的研究を行う。
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研究実績の概要 |
R4年度は遺伝子転座陽性軟部肉腫細胞株におけるドキソルビシンおよびトラベクテジン、エリブリン耐性株の作成と薬剤耐性度の確認について研究を進めた。MLS 402-91 cell line (Type1 FUS-CHOP陽性)、MLS 1765 cell line (Type8 FUS-CHOP陽性)については、細胞株作成者と交渉おこなったが、使用許諾が得られなかったことから、新たにNCC-MLPS1-C1細胞株(FUS-DDIT3 fusion陽性)を購入の上、同細胞株とHT-1080細胞株(遺伝子転座陰性)の2株でDoxorubicin・Trabectedin・Eribulinを用いてMTTアッセイを行いそれぞれのIC50値を求めた。(HT1080:Doxorubicin 34.3nM Trabectedin 0.934nM Eribulin 0.329nM. NCC-MLPS1-C1:Doxorubicin 89.8nM Trabectedin 0.672nM Eribulin 0.880nM.)今回の結果で得られたIC50値から現在耐性株の作成を行っているが、HT1080細胞株に比してNCC-MLPS1-C1細胞株は培養条件によって細胞増殖が不安定となりやすい傾向があり、現在コラーゲンコートプレートを用いて耐性株の作成を行っている。細胞増殖スピードが遅いため現在耐性株は得られていないが、今後薬剤暴露のシークエンス等を工夫の上、実験を進める予定である。NCC-MLPS1-C1細胞株を親株とする各種薬剤耐性株の作成が困難な場合、各種薬剤耐性にかかわる細胞膜表面の蛋白などの解析を含め、方法論の抜本的な変更も視野に入れ研究を進める予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
HT1080細胞株に比してNCC-MLPS1-C1細胞株は培養条件によって細胞増殖が不安定となりやすい傾向があり、現在コラーゲンコートプレートを用いて耐性株の作成を行っている。細胞増殖スピードが遅いため現在NCC-MLPS1-C1細胞株における薬剤耐性株は未だ得られていない。HT1080細胞株に対する耐性株の作成は順調に進んでおり、今後クローニングを行って細胞株を樹立したいと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
NCC-MLPS1-C1細胞株における薬剤耐性株の作成に難渋しており、耐性株が作成困難な場合、各種薬剤耐性にかかわる細胞膜表面の蛋白などの解析を含め、方法論の抜本的な変更も視野に入れ研究を進める予定である。
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