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尿失禁に対する新規再生医療の開発へ向けた外尿道括約筋幹細胞セクレトームの機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 22K09451
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分56030:泌尿器科学関連
研究機関大分大学

研究代表者

秦 聡孝  大分大学, 医学部, 教授 (60404381)

研究分担者 三股 浩光  大分大学, 医学部, 教授 (60219714)
安藤 忠助  大分大学, 医学部, 准教授 (20433047)
澁谷 忠正  大分大学, 医学部, 助教 (20601149)
羽田 真郎  大分大学, 医学部, 助教 (90773838)
篠原 麻由香  大分大学, 医学部, 客員研究員 (30774666)
濱松 典子  大分大学, 医学部, 特任助教 (10943996)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
キーワードセクレトーム / 外尿道括約筋 / 外尿道括約筋衛星細胞 / 膀胱平滑筋細胞 / 線維芽細胞 / 尿失禁 / 再生医療 / 幹細胞 / 衛星細胞
研究開始時の研究の概要

本研究では、尿失禁に対する新規再生医療の開発へ向け、ヒト外尿道括約筋由来幹細胞の培養上清である「セクレトーム」を用いた新たな再生療法のrationale確立を目指す。幹細胞セクレトームを用いた無細胞再生療法は、より安全で、低コストな治療オプションとなる可能性がある。幹細胞そのものを用いないため、腫瘍化などの生物学的リスクを軽減することができるうえ、すでにわれわれが樹立し、安定的に継代可能な細胞株を用いることで、容易にスケールアップでき、治療に必要な幹細胞セクレトームを生成・確保することが可能であるなどメリットも大きい。

研究実績の概要

外尿道括約筋は膜様部尿道を取り囲む横紋筋で、尿禁制に寄与している。しかし加齢に伴い外尿道括約筋細胞は減少しており、筋細胞は脂肪細胞や線維組織に置換されて括約筋機能が低下し、これが高齢者の尿失禁の一因と考えられている。
本研究では尿失禁に対する新規再生医療の開発に向けて、ヒト外尿道括約筋幹細胞の培養上清である「セクレトーム」を用いたrational確立に向けて様々な実験を行う。
インフォームドコンセントの得られた膀胱全摘症例より、手術時に外尿道括約筋組織外尿道括約筋の微量組織を細切し、コラゲナーゼ処理後に初代培養を行った。分離培養した外尿道括約筋幹細胞にCSII-CMV-TERTを遺伝子導入し、さらに横紋筋幹細胞マーカーであるCD56(NCAM)に対する蛍光抗体を用いてフローサイトメーターによって横紋筋幹細胞を分離し長寿化細胞株を樹立した。これまでに8例の外尿道括約筋組織の初代培養を行っており、4例に長寿化遺伝子を導入して3例の長寿化細胞株を樹立した。これらの細胞株については分化・増殖実験を行い横紋筋に分化することを確認した。同時に膀胱平滑筋細胞、線維芽細胞についても初代培養を行い同様に分離を行った。
今年度は当教室で樹立した長寿化外尿括約筋細胞を用いて幹細胞から分泌されるセクレトーム解析のための上清回収・濃縮・を行いGC-MS解析の予備実験を行った。培養した外尿道括約筋前駆細胞の増殖実験、分化実験(分化前期・後期)の培養上清を回収した。それぞれのサンプルを実験実習機器部門に依頼してGC-MSの測定を行った。得られた代謝産物の結果をSIMCA解析ソフトを用いてメタボローム解析を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

R3年度から大学による改修工事が行われており当教室の実験室の立ち上げに時間がかかった。また共通実験施設である実験実習機器センターも改修工事後の立ち上げがR5年となり、実施可能な実験が制限されるなど実験を行う時間等が厳しく減ったことで計画に遅れが生じたが、新たな外尿道括約筋細胞株の樹立と共に膀胱平滑筋細胞の分離、線維芽細胞の分離培養は成功している。
今年度は当教室で樹立した長寿化外尿括約筋細胞を用いて幹細胞から分泌されるセクレトーム解析のための上清回収・濃縮・を行いGC-MS解析の予備実験を行った。培養した外尿道括約筋前駆細胞の増殖実験、分化実験(分化前期・後期)の培養上清を回収した。それぞれのサンプルを実験実習機器部門に依頼してGC-MSの測定を行った。得られた代謝産物の結果をSIMCA解析ソフトを用いてメタボローム解析を行っている。
来年度は外尿道括約筋前駆細胞の分化におけるメタボローム解析を行うためのGC-MS測定の本実験を行うと共に、外部委託によるセクレトーム測定実験を行う予定である。

今後の研究の推進方策

引き続き長寿化外尿道括約筋細胞の培養実験を行い、増殖・分化におけるセクレトーム解析のためのサンプル調整・濃縮・たんぱく質測定系の構築を行う。培養上清はGC-MSを測定してメタボローム解析を行い、分化における代謝のパスウェイ解析を行う予定である。
また、外部委託によるセクレトーム解析により、細胞外小胞の多様性に着目してエクソソーム・マイクロベクシルの解析も行い細胞外小胞のタンパクの同定を行う。
さらに、初代培養で分離した膀胱平滑筋細胞及び線維芽細胞との共培養や、外尿道括約筋細胞の上清添加の実験を行いそれぞれの細胞の増殖・生存・細胞形態の変化(特に分化能や分化様式)などを検討する。プロテオーム解析やエクソソーム解析については受託サービスに託して実験を行う予定である。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Decorinが外尿道括約筋細胞の増殖分化に与える影響2023

    • 著者名/発表者名
      篠原 麻由香
    • 学会等名
      日本排尿機能学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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