研究課題/領域番号 |
22K09455
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
濱本 周造 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (80551267)
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研究分担者 |
田口 和己 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (00595184)
永井 隆 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (20813447)
郡 健二郎 名古屋市立大学, その他部局等, 学長 (30122047)
安井 孝周 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (40326153)
磯谷 正彦 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 臨床研究医 (40906541)
岡田 淳志 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (70444966)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | ホルミウムレーザー / 熱損傷 / 尿路結石 / 熱変性 / ホルミウムヤグレーザー / フェムト秒レーザー / 熱影響 |
研究開始時の研究の概要 |
今回、医工連携共同研究プロジェクトにおいて、新たな結石治療デバイスとして、照射時に熱を発生させないフェムト秒(FS)レーザーに着目した。 本研究の目的は、ホルミウムヤグレーザーの周囲熱影響や結石破砕効果を解析し、その成果を発展させ、FSレーザーの周囲熱影響と結石破砕効果を調べることである。そのために、以下の3つのex vivo研究を計画する(研究①ホルミウムヤグレーザーを用いた周囲熱影響の解析、研究②レーザーセッティングの違いによるシュウ酸カルシウム模擬結石の破砕効果の検討、研究③フェムト秒レーザーを用いた結石破砕効果及び周囲熱影響の解析)。
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研究実績の概要 |
現在、尿路結石の治療法としてホルミウムヤグレーザーを用いた経尿道的腎尿管砕石術(TUL)が主流となっている。ホルミウムヤグレーザーは、photothermal effect(光熱効果)により、破砕効果は強い。しかし、術後合併症として、レーザー熱による尿管狭窄や、それに伴う腎機能障害が問題となっている。私たちは、これまでにハンズオンセミナーを主催し、手技的アプローチの改善による合併症の軽減に努めてきた。しかしTULの件数の急増とともに尿管狭窄も激増しており、レーザー熱を発生しない新たな砕石装置の開発が必要と考えた。 今回、医工連携共同研究プロジェクトにおいて、新たな結石治療デバイスとして、照射時に熱を発生させないフェムト秒(FS)レーザーに着目した。FSレーザーは、パルス幅が短い「超短パルスレーザー」と言われ、網膜治療に用いられている。本研究では、FSレーザーの結石破砕効果およびその周囲熱影響を解析し、「フェムト秒(FS)レーザーを用いた尿路結石治療の確立」を目指す。 研究1として、ホルミウムヤグレーザーによる周囲熱影響を解析した。レーザーの連続照射により急速に周囲温度上昇が見られた。またレーザーセッティングとしては広いパルス幅の設定で、温度の広がりが大きかった。一方、灌流使用下では温度上昇が抑えられた。 研究2として、尿管狭窄となった尿管組織を病理学的に評価した。結果、尿管狭窄の原因として、周囲の繊維化、粘膜の脱落、尿管壁に石灰化が迷入していることがわかった。また、根治的腎摘除の際に採取した尿管組織にレーザーを照射しその組織変性を調べたところ、粘膜よりも筋層の損傷を認めることがわかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ホルミウムヤグレーザーの熱影響を順調に解析できている。また本研究の最も中心にあるフェムト秒レーザーによる砕石や周囲熱影響についても解析が始まっており、概ね順調に進展していると考える。
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今後の研究の推進方策 |
今後、フェムト秒レーザーを用いた砕石、周囲熱影響について解析する予定である。
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