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排泄障害への新戦略提言を目指した抗パーキンソン病薬の膀胱・腸管への作用の検討

研究課題

研究課題/領域番号 22K09490
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分56030:泌尿器科学関連
研究機関旭川医科大学

研究代表者

橘田 岳也  旭川医科大学, 医学部, 准教授 (40374441)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワードパーキンソン病 / 排尿障害 / 排便障害
研究開始時の研究の概要

パーキンソン病モデルに対して、非運動症状に関する検討の報告は少ない。モデルを作成して、複数の抗パーキンソン病薬を投与することによって引き起こされる排尿・排便機能の変化を確認する。本研究によって、抗パーキンソン病薬の臨床への有意義な情報提供が可能になると考える。さらに、実臨床で治療を受けているPD患者さんのQOLを改善することにつなげたい。

研究実績の概要

PD(パーキンソン病)は、現在の医学では完治が望めない疾患である。そのため、QOLは極めて重要となる。近年、膀胱と腸管には、神経を介した機能的な連携があることが示されている。そのため“排泄障害”として、排尿障害と排便障害の両方を治療することは、診療科を超えて連携されるべきと信じている。運動症状の治療が中心となるために、その治療によってどのような自律神経の機能変化が起こるのかを確認すれば、臨床の現場で有用であると考えられるため、本研究を行っている。実臨床において、PD患者への治療薬は、大きく4種類に分類される(①:ドーパミン補充薬、②:ドーパミン受容体刺激薬、③:モノアミン酸化酵素阻害薬、④:ドーパミン脱炭素酵素阻害薬)。排泄機能評価として、実臨床で使用されている薬剤を選択して実験を施行している。
昨年度は、すでにSci Rep. 2022 Mar 16;12(1):4540に報告しているが、その後PDに対する治療についてのレヴューを作成し、Int Rev Neurobiol. 2024:174:211-230.に報告した。さらに、今回の研究に関係する排尿障害の論文としてUrol Res Pract. 2023 May;49(3):211-215に報告した。また、現在の結果の一部を2023年9月7日に「パーキンソン病モデルラットに対するモノアミン酸化酵素 B 阻害剤の有効性についての検討」として、第30回日本排尿機能学会にて報告した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

PD(パーキンソン病)ラットの排尿反射の亢進、便量の減少を確認してきたが、モノアミン酸化酵素 B 阻害剤の有効性についての検討において、追加の実験を行っている。メカニズムを確認する実験として、ドーパミン受容体のサブタイプによる効果発現の違いについて、それぞれのサブタイプのアンタゴニスト投与による実験を行っている。そのため、当初の余地通りすべての薬剤を投与していくスケジュールからは遅れている。当初予定していたペースによる結果のすべては得られていない。

今後の研究の推進方策

パーキンソン病モデルにおける、排泄機能への抗パーキンソン病薬の作用を継続して検討していく。排尿機能に対しては、現在効果発現が確認された薬剤のバックグラウンドにあるメカニズムを解明するために追加実験を行っている。そのため現在投与を行っていたモノアミン酸化酵素 B 阻害剤の理論的裏付けを行い、この結果を用いて論文執筆のための準備を行っていく。また、排便機能への影響を進めるために、詳細な排便機能評価についても継続していく。
なお、結果の論文化については、前述のように一定の進捗を得られていると考えているが、こちらについてもさらに、学会等での発表、国際誌への結果の報告を進めていく予定である。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2024 2023 2022

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Review: Lower urinary tract dysfunction in animal models of Parkinson’s disease (PD): Translational aspects for the treatment of PD patients with overactive bladder2024

    • 著者名/発表者名
      Kitta Takeya、Ogawa Teruyuki、Kuno Sadako、Kakizaki Hidehiro、Yoshimura Naoki
    • 雑誌名

      Int Rev Neurobiol.

      巻: 174 ページ: 211-230

    • DOI

      10.1016/bs.irn.2023.12.002

    • ISBN
      9780323991834
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Episodes of Febrile Urinary Tract Infections Occur More Often in the Winter in Patients with Spina Bifida2023

    • 著者名/発表者名
      Kitta T, Kanno-Kakibuchi Y, Chiba H, Higuchi M, Ouchi M, Togo M, Abe-Takahashi Y, Tsukiyama M, Shinohara N.
    • 雑誌名

      Urology Research and Practice

      巻: 49 号: 3 ページ: 211-215

    • DOI

      10.5152/tud.2023.22190

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Mechanisms of D1/D2-like dopaminergic agonist, rotigotine, on lower urinary tract function in rat model of Parkinson's disease.2022

    • 著者名/発表者名
      Ouchi M, Kitta T, Chiba H, Higuchi M, Togo M, Abe-Takahashi Y, Shinohara N.
    • 雑誌名

      Sci Rep.

      巻: 16 号: 1 ページ: 4540-4540

    • DOI

      10.1038/s41598-022-08612-3

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] パーキンソン病モデルラットに対するモノアミン酸化酵素 B 阻害剤の有効性についての検討2023

    • 著者名/発表者名
      東郷未緒、橘田岳也
    • 学会等名
      第30回日本排尿機能学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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