• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

ゲノム解析に基づいた膀胱癌の薬物治療に対する効果予測システムの確立

研究課題

研究課題/領域番号 22K09515
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分56030:泌尿器科学関連
研究機関藤田医科大学

研究代表者

全並 賢二  藤田医科大学, 医学部, 講師 (60440731)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワード膀胱癌 / ゲノム解析
研究開始時の研究の概要

膀胱癌は多く遭遇する尿路系腫瘍の1つであり、集学的な治療が必要とされる。再発リスクの高い筋層非浸潤癌に対してはBCG膀胱内注入療法が、筋層浸潤癌に対しては術前補助化学療法を含む周術期化学療法と膀胱全摘除術が標準治療であるが、化学療法に対する感受性が予後を大きく左右する。しかし、BCGや術前補助化学療法の感受性を予測するバイオマーカーはなく、それに基づいた治療戦略も確立していない。本研究では、膀胱癌組織のゲノム解析に基づき、①BCGや化学療法の効果予測マーカーの同定、②バイオマーカーに基づいた新たな治療戦略の確立を目的としている。

研究実績の概要

初発膀胱癌106例に対する経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT)検体を用いて In-houseで包括的がんゲノム検査(164遺伝子の変異検索とコピーナンバーヴァリアント、およびtumor mutational burdenとマイクロサテライト不安定性の定量とHDR遺伝子変異のスコアリングが可能)を行った。
遺伝子変異頻度はFGFR3遺伝子の変異が最も多く, PIK3CA,KDM6A,TP53,CREBBP,BAP1,ERBB2,ARID1Aの順に変異が指摘され、この結果は諸家の報告と類似していた。
また、病理組織学的所見の解析において、non-invasive UC(pTa)の群ではinvasive UC (pT1以上)群と比較して有意にFGFR3変異 (58% vs 25%, p=0.025)とPIK3CA (44% vs 17%, P=0.04)の変異が多いことが確認された。さらに、FGFR3変異はhigh grade群 (76.9%) に比べlowgrade群 (32.5%) で有意に頻度が高いことが確認された (p=0.009)。
現在非浸潤癌における遺伝子変異の傾向が明らかになってきているが、今後は筋層浸潤癌での評価を行うため、症例をさらに蓄積しているとともに、BCG膀胱内注入療法や膀胱全摘除術の術前補助化学療法などの治療に対する反応性、予後について追跡しており、遺伝子変異やコピーナンバーバリアントと治療感受性の関連について検討予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

包括的がんゲノム検査はin-houseで施行出来ており、順調に進んでいる。システムの変更があり、院内がんゲノム検査にも一定の費用が必要となった。

今後の研究の推進方策

今後は初発膀胱癌のゲノム解析をさらに蓄積し、遺伝子変異やコピーナンバーバリアントの傾向について検討する。バイオインフォマティシャンと共同で研究を進める予定である。
また、BCG膀胱内注入療法や膀胱全摘除術の術前補助化学療法などの治療に対する反応性、予後について追跡し、遺伝子変異やコピーナンバーバリアントの傾向と治療感受性の関連について検討を行う。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] RARCにおける腫瘍再発に関する検討2022

    • 著者名/発表者名
      中神宏章
    • 学会等名
      日本泌尿器内視鏡学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi