研究課題/領域番号 |
22K09568
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
成瀬 智 浜松医科大学, 医学部附属病院, 診療助教 (90647611)
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研究分担者 |
朝羽 瞳 浜松医科大学, 医学部附属病院, 診療助教 (20869515)
秋永 智永子 浜松医科大学, 医学部附属病院, 特任助教 (40402333)
谷口 美づき 浜松医科大学, 医学部附属病院, 診療助教 (60402319)
伊東 宏晃 浜松医科大学, 医学部, 教授 (70263085)
松田 祐典 埼玉医科大学, 医学部, 准教授 (70570191)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | オキシトシン / 帝王切開 / 子宮収縮薬 / 子宮筋注 / 持続静注 / 分娩後出血 |
研究開始時の研究の概要 |
分娩後出血の予防には子宮収縮薬を適切に投与し,弛緩した子宮を収縮させ,それを維持することが欠かせない.帝王切開時の子宮収縮薬投与に関して,オキシトシンの静注が推奨されている.しかし,われわれが行ったアンケート調査によると,約半数の施設でオキシトシンの子宮筋注が行われており,子宮収縮薬は施設により実に様々な方法で投与されていることが明らかとなった.本邦の分娩後出血を減らすには,効果的かつ副作用の少ない子宮収縮薬の投与法を解明することが急務である.本研究の目的は,オキシトシンの子宮筋注の科学的根拠を示すことである.そのためにオキシトシンの子宮筋注の子宮収縮を維持する効果を持続静注と比較検討する..
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研究実績の概要 |
本研究の目的は,本邦の現状に即した,帝王切開におけるPPH予防ガイドライン策定のために,オキシトシン子宮筋注の科学的根拠を示すことである。そのために,オキシトシン子宮筋注の,子宮収縮の維持を目的とした投与の効果を調査を行った。 方法:我々は、選択的帝王切開を受ける22人の女性を対象に前向き無作為化二重盲検試験を行った。女性は維持量としてオキシトシンの子宮筋注を受ける群と、オキシトシンの持続静注を受ける群のいずれかに割り付けられた。主要評価項目は術中および術後2時間までの総出血量とした。副次的転帰は、子宮緊張、子宮緊張薬の追加使用、低血圧を含むオキシトシン関連の副作用、血行動態の変化、分娩後のフェニレフリン総投与量などであった。 結果:2022年4月から2024年1月にかけて、22人の参加者が無作為に割り付けられ(各群11人)、20人の参加者のデータが解析された:子宮筋注群(n=9)と持続静注群(n=11)。子宮筋注群と持続静注群における総失血量の平均値(標準偏差)は、それぞれ729.9(308.7)mL対663.7(296.3)mLであった(P = 0.63)。総出血量の平均値の群間差の95%信頼区間は-218.8~351.2mLであった。子宮収縮の程度および子宮収縮薬の追加使用には群間で差はなかった。 結論:オキシトシンの維持を目的とした投与を受けている選択的帝王切開を受ける女性において、オキシトシンの子宮筋注を受けた女性と持続静注を受けた女性との間で総出血量に差はなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実施計画書に沿って、研究を実施済であり、英文雑誌投稿準備中であるため。
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今後の研究の推進方策 |
学会発表および科学雑誌に投稿予定である。
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