研究課題/領域番号 |
22K09569
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
田中 博明 三重大学, 医学部附属病院, 准教授 (30727996)
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研究分担者 |
真川 祥一 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (40812300)
田中 佳世 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (60812310)
真木 晋太郎 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (90794371)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 胎児低酸素性虚血性脳症 / PDE5阻害薬 / タダラフィル / 胎児発育不全 |
研究開始時の研究の概要 |
経腟分娩における陣痛は、分娩を進めるために必須な力学的要素であるが、一方で胎児に対しては低酸素ストレスである。多くの胎児は、陣痛による低酸素ストレスを乗り越えて経腟分娩に至る。しかし、胎児の予備能が低下している場合、陣痛による低酸素ストレスによって胎児の健康度が悪化し、緊急で帝王切開分娩に切り替えなければならない。PDE5阻害薬の胎児酸素化改善効果を応用し、PDE5阻害薬投与によって陣痛による低酸素ストレスから胎児を保護し、経腟分娩時における胎児の健康度の悪化を予防する臨床試験を立案する。胎児の健康度悪化を予防することで、低酸素ストレスによる新生児の脳障害を減らすことを目的とする。
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研究実績の概要 |
経腟分娩とは、胎児およびその付属物(臍帯と胎盤)が産道を経て母体外へ娩出される一連の現象である。経腟分娩を成功させるための要素は、娩出力、産道、娩出物の 3つで構成されている。その1つの要素である娩出力は、陣痛を指す。子宮が収縮することによって、胎盤における絨毛間腔の血流が減少するため母体血酸素分圧が低下し、絨毛における胎児への酸素移行が減少する。そのため、陣痛は胎児にとって低酸素ストレスである。多くの胎児は、繰り返す陣痛による低酸素ストレスを乗り越えて、経腟分娩によって出生する。しかし、予備能が低下している胎児は、分娩の途中で健康度が悪化し、緊急で帝王切開分娩に切り替えることがしばしばある、また、これらの繰り返す陣痛による低酸素ストレスにより胎児がアシドーシスに傾くと、新生児脳障害を起こす。様々な方法によって、胎児予備能を事前に予測する方法があるが、いずれの方法も健康度が良好であることの陽性的中率は高いが、悪化していることの陽性的中率が低く、現在の課題である。また、胎児の予備能を改善させる治療法もない。この問題に対して、我々はホスホジエステラーゼ5阻害薬(PED5阻害薬)のひとつであり、内性器・外性器の血管に対して強力な血管拡張作用を有するタダラフィルを用いた新規治療薬の開発を進めている。タダラフィルは子宮らせん動脈や胎盤内の血管を標的として、血管を拡張させることで、胎児への酸素と栄養の供給を改善させることが期待されており、分娩中の繰り返す陣痛による低酸素ストレスから胎児を保護し、胎児低酸素性虚血性脳症を予防する可能性を持っている。本研究は、分娩中にタダラフィルを投与することに対しての安全性を検証するために、臨床第Ⅰ相試験である。2022年度は、臨床第Ⅰ相試験を実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
2021年8月に臨床第Ⅰ相試験を開始し、2022年9月に設定された症例数の登録を終え、同試験を終了した。試験終了後は、試験結果の解析を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は、試験結果の解析を実施する。解析項目は、主要エンドポイントである母体・胎児・新生児(特に新生児肺高血圧症)への安全性、副次評価項目である薬物動態パラメータ(AUC0→12、Cmax、Tmax)である。その他に、血管新生因子の測定、胎盤の解析を進め、タダラフィルの作用機序についての検討を進める。
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