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新たな視点から調節卵巣刺激への反応性を予測する血中オステオポンチンの測定意義

研究課題

研究課題/領域番号 22K09584
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分56040:産婦人科学関連
研究機関日本医科大学

研究代表者

中尾 仁彦  日本医科大学, 医学部, 助教 (20591267)

研究分担者 片山 映  日本医科大学, 医学部, 助教 (10333113)
桑原 慶充  日本医科大学, 医学部, 准教授 (40373013)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワード生殖補助医療 / オステオポンチン / VEGF / 調節卵巣刺激 / OHSS
研究開始時の研究の概要

オステオポンチン(OPN)は全身の組織に分布する分泌型多機能糖タンパク質であり、多様な病態の病勢を反映するバイオマーカーでもある。申請者らは、マウスの卵胞成熟後の顆粒膜細胞においてOPNが著明に発現し、血管内皮増殖因子(VEGF)産生を促進すること、また、ヒト血漿OPN値と卵胞液中VEGF濃度が正相関することを明らかにした。本研究ではゴナドトロピン製剤を用いた調節卵巣刺激における卵巣反応性を予測する新たな臨床マーカーとして、OPNの測定意義を解明し、新しい視点から、患者背景に個別化した生殖補助医療への展開を目指す。

研究実績の概要

本研究では、ゴナドトロピンを用いた調節卵巣刺激周期(COH)におけるosteopontin(OPN)の動態と臨床的意義を検討した。OPNは排卵期の顆粒膜細胞で発現誘導される分泌性糖タンパクであり、先行研究ではゴナドトロピンサージによりVEGFを介して黄体形成に関与することが示されている。また、我々のクロミフェン周期を対象とした臨床研究では、血中OPNと卵胞液中VEGFに有意な正相関(r = 0.65から0.79)が認められ、OPNがOHSSリスクを含む刺激反応性のマーカーとなり得る可能性が示唆されていた。本研究では、体外受精を受ける女性22例を対象に、ゴナドトロピン刺激周期における血中および卵胞液中のOPN、ならびに卵胞液中VEGF濃度を測定した。その結果、血中OPNは周期中に大きな変動を示さず、E2やAMH(r = -0.22)、卵胞液中VEGF(r = -0.02)とも相関しなかった。一方、卵胞液中OPNは個体差が大きく、血中よりも低値を示し、血中AMHと有意な正相関(r = 0.58)を示したことから、OPNが卵巣予備能を反映する局所分子である可能性が示された。これらの結果は、刺激法の違いがOPNとVEGFの関連性に影響を及ぼす可能性を示している。

現在までの達成度
現在までの達成度

2: おおむね順調に進展している

理由

ゴナドトロピン刺激周期におけるOPNの動態解析および臨床マーカーとしての検討は概ね完了した。刺激周期において、卵胞液中のOPNは血中AMHと有意に相関し、卵巣顆粒膜細胞から産生されるOPNは卵巣予備能を反映する局所分子である可能性が示唆された。現在は、OPNの意義を次のステップである受精および胚発生段階において検討するフェーズへと移行しており、本研究は新たな研究段階への転換期を迎えている。

今後の研究の推進方策

今後は、OPNが受精および胚発生に及ぼす影響を明らかにするため、マウスモデルを用いた実験を進める。既に、ゴナドトロピンサージによりマウス卵丘顆粒膜細胞でOPNが高発現することを確認しており、今後は受精率や胚盤胞到達率との関係について、中和抗体を用いた阻害実験で解析する。加えて、ヒト症例において卵胞液中OPN濃度と胚発育指標(受精率、良好胚率、胚盤胞形成率)との関連解析を進めることで、OPNが個別胚の予後予測に資するマーカーとなり得るかを検証する。

報告書

(3件)
  • 2024 実施状況報告書
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2025-12-26  

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