研究課題/領域番号 |
22K09597
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
金西 賢治 香川大学, 医学部, 教授 (10263906)
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研究分担者 |
花岡 有為子 香川大学, 医学部附属病院, 講師 (10314931)
日下 隆 香川大学, 医学部, 教授 (50274288)
鶴田 智彦 香川大学, 医学部附属病院, 准教授 (50383831)
小西 行彦 香川大学, 医学部附属病院, 講師 (60528157)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 自閉症スペクトラム障害 / 4次元超音波 / 胎児行動 / 胎児表情 / 母体腹壁誘導胎児心電図 / 心拍変動 / 自閉症 / 胎児行動評価 / 胎児心電図 |
研究開始時の研究の概要 |
自閉症スペクトラム障害 (Autism Spectrum Disorder: ASD) を含む発達障害が胎児期から発症するか否かを検討するため、自閉症の診断基準である行動異常や心拍変動などリズム異常に着目し、1)4次元超音波による胎児期の行動や表情についての観察に加え新生児期、乳児期にかけて連続的に行動観察を行い、2)母体腹壁誘導胎児心電図と出生後の新生児、乳児期の心電図を用いた心拍変動解析も行い、3歳まで経過観察により前方視的にASDの発症の有無を診断し、行動や心拍変動との関連を検討する。胎児行動機能評価と心拍数の揺らぎ評価による、胎児期からの自閉症発症のメカニズム解明と診断法を確立する。
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研究実績の概要 |
自閉症スペクトラム障害 (Autism Spectrum Disorder: ASD) を含む発達障害が胎児期から発症するか否かを検討する目的に、胎児行動機能評価と心拍数の揺らぎの評価を行い、その後の症状との関連を検証し、胎児期の母体ストレスなどの軽減等での胎児期からの児への最適な介入方法について検討する。ASDにおける行動異常は乳・幼児期から認められ、特にサーカデアンリズムの不整との関連が問題となっているため、胎児期からの生体リズム、特に心拍変動を検討している。本研究では現在、1)胎児期の行動や表情について4次元超音波を用い観察し、さらに新生児期、乳児期にかけて連続的に行動観察を行い、2)母体腹壁誘導胎児心電図と出生後の新生児、乳児期の心電図を用いた心拍変動解析行い、3歳まで経過観察を行い、前方視的にASDの発症の有無を診断し、行動や心拍変動との関連を検討する予定である。現在はリクルートを行った胎児期の表情のデータと出生後の表情も回数を検出のためデータ集積を行っている。表情以外にも四肢(特に手指)の動きのパターンを解析し、出生後の表出との関連性について検討している。胎児心電図についてもデータを集積中である。胎児行動とその後の出生後の行動について関連させた研究は少なく、神経発達過程を検討するためにもこれらのデータの集積には重要である。また、ASDでは成人期の心拍変動との関連性も報告されており、胎児行動パターンと合わせ今後3歳時のASDとの関連についてデータを集積し、検討していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究では1)胎児期の行動や表情について4次元超音波を用いた観察、および新生児期、乳児期にかけて連続的な行動観察を行う。2)母体腹壁誘導胎児心電図と出生後の新生児、乳児期の心電図を用い、周期の長いものから,数秒から数分程度の短い周期のものまであり「心拍変動 (heart rate variability; HRV) 」と総称されている揺らぎについて3歳まで経過観察を行い、前方視的にASDの発症の有無を診断し、行動や心拍変動との関連を検討する。現在はリクルートを行った胎児期の表情のデータと出生後の表情も回数を検出のためデータ集積を行っている。表情以外にも四肢(特に手指)の動きのパターンを解析し、出生後の表出との関連性について検討している。胎児期は口唇の運動が多く観察され、これは出生後も同様の傾向を示していると考えられた。胎児心電図についてもデータを集積中であるが、同意される数や出生後の心電図の取得が困難であり、順次リクルートを進めていく予定である。
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今後の研究の推進方策 |
自閉症スペクトラム障害 (Autism Spectrum Disorder: ASD) を含む発達障害が胎児期から発症するか否かを検討するための胎児行動評価について 1)胎児期の行動や表情および上肢の動きについてについて4次元超音波を用い観察を行っている。表情の観察に関しては計測範囲が限定されることから容易に描出可能であるが、上肢など動きが大きな部分は観察領域を外れることが多く、今後測定間隔や時間などをより限定し工夫することで、データ集積に努める。出生後の新生児時期の表情や運動の観察も当初予定していた30分だけでは十分ではなく、30分をサーカディアンリズムも加味した時間設定で何度か試みることも検討する。 2) 体腹壁誘導胎児心電図と出生後の新生児、乳児期の心電図を用いた心拍変動解析に関しては手技が煩雑な点と計測までに時間がかかるところから、胎児期のデータ収集が十分ではなく、今後リクルートを進める予定である。
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