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卵巣高異型度漿液性癌のシングルセルHRDの解析と腫瘍内不均一性の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K09606
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分56040:産婦人科学関連
研究機関近畿大学

研究代表者

高矢 寿光  近畿大学, 医学部, 講師 (60734689)

研究分担者 松村 謙臣  近畿大学, 医学部, 教授 (20452336)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
キーワード卵巣癌 / HRD / 卵巣がん / シングルセル解析
研究開始時の研究の概要

卵巣高異型度漿液性癌(HGSOC)は,上皮性卵巣癌の中で最も頻度が高くかつ予後不良な疾患である.近年ではHGSOCに対する分子標的薬剤であるポ リ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害剤の使用が広まりつつあるが,再発時の治療や化学療法耐性腫瘍への治療が喫緊の課題である.治療後の再発や薬剤耐性の原因の一つに腫瘍内不均一性が挙げられる.本研究では,PARP阻害剤のバイオマーカーとして用いられる,遺伝子修復機構の一つである相同組換え修復の異常 (HRD)の腫瘍内不均一性について,シングルセル解析を用いて解明する.

研究実績の概要

前年度に行った卵巣高異型度漿液性癌(HGSC)9例に加えて,再発腫瘍の手術組織検体を有する6例において,初発時と再発時の腫瘍DNAを抽出し,Oncoscan FFPE Assay(ThermoFisher Scientific)を用いたSNPアレイデータから,我々の開発したプログラムを用いてHRD解析を行った.初発時と再発時の腫瘍におけるHRDスコアに有意な変化は認められなかった.そこで,化学療法後の腫瘍と再発時の手術組織検体を有する3例において,同様にSNPアレイデータからHRDスコアを計算したところ,3例中2例で化学療法後に減少したHRDスコアが再発時には再上昇するという結果を得た.そこで,これら3例においてBRCA1/2遺伝子の変異について解析するために,Oncomine BRCA Research Assay (ThermoFisher Sientific)を用いてBRCA1/2遺伝子のターゲッ トシークエンスを行い,BRCA1/2遺伝子におけるヘテロ接合性の欠失(LOH)の有無と合わせて化学療法前後と再発時での変化を解析した.その結果,BRCA1遺伝子変異は2例に認められ,いずれも化学療法前には遺伝子座特異的LOHを有していたが,化学療法後は2例とも化学療法前と同じBRCA1遺伝子変異を認めていたが,遺伝子座特異的LOHは1例では化学療法後も認められたがもう1例では消失していた.再発時には2例ともBRCA1遺伝子変異は消失していた.化学療法前後の腫瘍を有する5例についてBRCA1/2遺伝子変異および同遺伝子座におけるLOHを解析したところ,1例でBRCA1遺伝子の変異が2箇所認められたが,化学療法後には1箇所のみのBRCA1遺伝子変異が認められ,化学療法後の検体でのBRCA1遺伝子変異およびLOH,HRDスコアは正確な腫瘍の性質を表さない可能性が示唆された.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本年度はパブリックデータの解析に加えて自験例でのHRD解析を進める予定であったが,本年度に得られた結果からさらなるHRD解析およびBRCA1/2遺伝子解析を行う方針としており,パブリックデータの解析が遅れている.

今後の研究の推進方策

HGSCの再発時手術組織がある2症例について,ターゲットシークエンスを用いたBRCA1/2遺伝子変異解析とLOH解析を行い,初発時と再発時のBRCA1/2遺伝子についての比較を行う。その後、BRCA1/2遺伝子変異を有するHGSCのシングルセルRNA-seqによるパブリックデータを用いたデータ解析を行う.シングルセル解析のデータから1細胞コピー数解析ソフトを用いたコピー数解析を行い,HRDスコアを解析するためのプログラムを開発する.

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Changes in HRD status during treatment for ovarian high-grade serous carcinoma2024

    • 著者名/発表者名
      Noriomi Matsumura, Hisamitsu Takaya, Shiro Takamatsu
    • 学会等名
      SGO Annual Meeting on Women's Cancer
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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