研究課題/領域番号 |
22K09614
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
原田 美由紀 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (70451812)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 多嚢胞性卵巣症候群 / 腸内細菌叢 / 予防 / 臓器間連関 |
研究開始時の研究の概要 |
PCOSにおけるプレコンセプションケアの重要性が認識されている。腸内細菌叢がPCOS発症予防のターゲットとなり得ること、投与する物質として酪酸が有望な候補であることを示した私たちの先行研究に基づき、新規創薬技術により開発された酪酸製剤を用いて、腸内細菌叢プロファイルと多臓器(腸内、肝臓、血液、脳、卵巣)の代謝プロファイルの網羅的な統合解析によりPCOSの病態形成機序を明らかにし、腸内環境をターゲットとしたPCOS発症予防法の開発を図る。
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研究実績の概要 |
酪酸投与による胎内高アンドロゲン曝露(PNA)により作成されるPCOSモデルにおけるPCOS発症予防効果を検討するため、離乳直後から酪酸ナノ粒子薬(BNP)を入れた飲料水を与えて効果を検討した。性周期、卵巣形態などの生殖表現型はBNP投与群において有意に改善していた。代謝表現型と腸内細菌叢については現在解析中である。 また、今後の臨床応用を見据え、より効果的かつ実現可能性の高い介入時期を検討するために、PNAモデルにおいて、胎内アンドロゲン曝露が腸内細菌叢形成に与える影響そのものと、出生後離乳までの環境(母獣との接触による腸内細菌叢への影響)とのいずれが出生仔の将来のPCOS発症に影響を与えているのかを検討するために、出生直後に仔を入れ替える里親モデルを用いた検証を行った。胎内高アンドロゲン曝露を受けたが出生後control母に育てられたfPNA仔においては、生殖表現型はPNA仔と同様であったが、代謝表現型はやや改善する傾向にあった。一方腸内細菌叢解析では、fPNAではPNAでは全観察期間においてみられる腸内細菌叢異常が、離乳期~思春期の間においてのみ改善傾向にあった(Kusamoto A, et al. Front Cell Dev Biol 2024)。この結果は、母体への介入により胎内環境を是正することがより有効であるが、もしそれが叶わなかった場合には、成育環境を変え早期の腸内細菌叢へ介入することにより、将来的な代謝表現型の出現は予防できる可能性を示すものである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
胎内環境、出生後成育環境の影響を分けて解析し結果をえて論文発表まで行った。またBNP投与実験についても当初予定通りである。また計画書にある臓器連関解析のための、多臓器のメタボローム解析は現在実施中である。
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今後の研究の推進方策 |
現在進行中の研究①離乳後からのBNP投与モデルの解析の完了をめざす。これにより酪酸の病態に与える影響の解析が完了する。②現在妊娠中母獣への酪酸産生菌投与モデルが進行中であり、2024年の年末には結果を得る予定である。③メタボローム解析についても、すでに予備実験で注目すべき臓器、ならびに代謝経路がある程度明らかになったため、現在nを増やして検証中である。
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