• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

母体血流によるシェアストレスが絨毛間腔において妊娠初期絨毛に与える影響の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K09640
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分56040:産婦人科学関連
研究機関京都大学

研究代表者

千草 義継  京都大学, 医学研究科, 助教 (80779158)

研究分担者 最上 晴太  京都大学, 医学研究科, 講師 (40378766)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワード絨毛細胞 / シェアストレス / iPS細胞 / 妊娠高血圧症候群
研究開始時の研究の概要

胎盤内の絨毛細胞は、妊娠初期から母体血流(シェアストレス)に暴露されている。我々は、適切なシェアストレスが妊娠初期の健常な絨毛細胞の発育に必要であり、病的なシェアストレスが絨毛細胞の発育異常につながると仮説を立てた。本研究では、iPS細胞由来ヒト絨毛幹細胞と、シェアストレスを負荷できる潅流培養装置とを用いて、シェアストレス負荷が絨毛細胞に及ぼす変化と影響とを解析することで、胎盤形成不全に起因する妊娠高血圧腎症および子宮内胎児発育不全の病態を解明することを目的とする。

研究実績の概要

胎盤の形成・機能不全は、妊娠高血圧腎症や、胎児発育不全といった重篤な妊娠合併症を引き起こす。良好な母児の妊娠・分娩経過を得るには、妊娠初期に健全な胎盤が形成されることが必須であるが、妊娠初期の胎盤形成に関与する因子、またそれによって生じる変化については、未解明の部分が多い。絨毛間腔では、絨毛細胞にむけて母体血が噴射されるため、絨毛細胞は妊娠初期からシェアストレスに曝されている。本研究では、絨毛間腔の適切なシェアストレスが妊娠初期の健常な絨毛細胞の発育にどのような影響を与えているのかを検討した。実験には、我々が最近樹立に成功した、iPS細胞由来ヒト絨毛幹細胞(nCT)と、任意のシェアストレスを負荷できる潅流培養装置とを用いて、シェアストレス負荷が絨毛細胞に及ぼす変化と影響とを解析した。2022年までに、我々はシェアストレス負荷によってcCTが融合し、hCG発現を増加させることを明らかにした。次に我々はシェアストレスを負荷したnCTにおける、シンチチウム化マーカー(GCM1、ERVW-1、CGB3、PlGFなど)のmRNA発現をqPCRで検討したところ、シェアストレス(10dyn/cm2)の負荷48時間、および72時間で、これらのマーカーは有意に発現が上昇した。さらに、シェアストレス負荷後のnCTを電子顕微鏡で観察すると、表面の微絨毛が増加していた。これらの所見は、シェアストレスが絨毛細胞のシンチチウム化(分化)を促進することを示唆している。2024年はそのメカニズムの解明およびシェアストレスによる遺伝子変化を網羅的に解析を予定している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

シェアストレスが絨毛の分化(シンチチウム化)を促進し、電子顕微鏡的にもそのエビデンスが得られたため。

今後の研究の推進方策

シェアストレスが絨毛の分化(シンチチウム化)を促進しているメカニズムを解明(細胞内のcAMP増加の有無などを確認)し、また網羅的遺伝子解析によってシェアストレスが絨毛の分化および遺伝子発現に与える影響を検討していく。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 絨毛間腔に生じるシェアストレスは、絨毛細胞のシンシチウム化を促進する2023

    • 著者名/発表者名
      猪早阿紗子、千草義継、松坂直、松坂優、安田枝里子、髙倉賢人、上田優輔、川村洋介、伊尾紳吾、最上晴太、近藤英治、万代昌紀
    • 学会等名
      第31回日本胎盤学会学術集会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi