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胎盤由来エクソソームによる妊娠高血圧腎症の予知法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22K09646
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分56040:産婦人科学関連
研究機関自治医科大学

研究代表者

鈴木 寛正  自治医科大学, 医学部, 准教授 (90406116)

研究分担者 大口 昭英  自治医科大学, 医学部, 教授 (10306136)
小古山 学  自治医科大学, 医学部, 助教 (60741692)
高橋 宏典  自治医科大学, 医学部, 教授 (80544303)
永山 志穂  自治医科大学, 医学部, 助教 (80741694)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード妊娠高血圧腎症 / エクソソーム / 超遠心法 / ELISA法 / PLAP / 胎盤由来エクソソーム / フローサイトメトリー法 / CD9 / ELISA / 細胞外小胞 / 予知
研究開始時の研究の概要

本研究では、placenta alkaline phosphatase (PLAP)とアネキシンVとを同時に特定し、胎盤由来エクソソームを定量する、フローサイトメトリー法を用いた新規測定法を最初に開発する。これまでの研究では、妊娠初期の胎盤由来エクソソームがその後の妊娠高血圧腎症
(preeclampsia, PE)の発症予知に有用か否か、大規模な妊婦コホートを用いた検証が行われていなかった。本研究では、研究期間中に妊娠初期コホートを2000例まで増やし、新規測定法で検出した胎盤由来エクソソームがPE(早産期発症PE及び早発型PE)予知に有用か、従来法の感度を改善できるかを検証する。

研究実績の概要

血漿中から超遠心法で総エクソソームを精製し、エクソソームの特異抗原であるCD9が他の特異的抗原と比べて高発現であることを証明した。
このCD9を指標とするELISA法を用いて、血漿中の正常妊婦の妊娠週数別の総エクソソーム量(粒子数)を計測したところ、妊娠週数に関わらず総エクソソーム量は差がなかった。一方、正常妊婦と妊娠高血圧腎症妊婦の発症後の総エクソソーム量を比較したところ、正常妊婦に比べ、早発型妊娠高血圧腎症妊婦と遅発型妊娠高血圧腎症妊婦とで有意にその量が多いことが判明した。このため、妊娠初期における妊娠高血圧腎症の発症予知にCD9を指標とした総エクソソーム量が利用できないか検討した。妊娠初期の血漿を用いて、正常経過妊婦と後に妊娠高血圧腎症を発症した妊婦の総エクソソーム量を比較したが差は残念ながら認めなかった。
一方、妊婦の尿ついても同様に精製しウェスタンブロット法でエクソソーム特異的タンパク質の発現を確認した。妊婦の尿からもエクソソームを回収できており、今後正常妊婦と妊娠高血圧腎症妊婦で比較する予定である。
また血漿から精製した総エクソソーム中に胎盤由来のエクソソームがどれだけ含まれるか調べるため、胎盤特異的抗原であるplacenta alkaline phosphatase [PLAP]の発現をウェスタンブロット法で確認したがほとんど認められなかった。このため、現在フローサイトメトリー法で総エクソソーム中の胎盤由来エクソソームの含有割合について測定する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初、血漿中の総エクソソーム量を測定するために、これまで報告されていたエクソソーム特異抗原のCD63を用いたELISA法で測定していたが,感度以下で測定できなかった。CD9が他の特異的抗原と比べても高発現であり、総エクソソームの量をCD9のELISA法で測定できることを示すのに時間がかかってしまったため、全実験が遅れている。
また、胎盤由来エクソソーム量を測定するために胎盤特異的抗原のPLAPを用いたELISA法で測定することを検討していたが、総エクソソームに占めるPLAPの発現量が少ないため。フローサイトメトリー法て検討中であり、時間がかかっている。
以上から本来の実験の進行は遅れている。

今後の研究の推進方策

妊娠初期における妊娠高血圧腎症の発症予知にCD9を指標とした総エクソソーム量が利用できないか再検討するため、高血圧合併妊娠のみで加重型妊娠高血圧症候群を発症しなかった妊婦と、後に加重型妊娠高血圧腎症を発症した妊婦で比較検討中である。
また、妊婦の尿からもエクソソームを回収できており、今後正常妊婦と妊娠高血圧腎症妊婦で尿中のエクソソーム量について比較する予定である。
また血漿から精製した総エクソソーム中に胎盤由来のエクソソームがどれだけ含まれるか調べるため、フローサイトメトリー法で総エクソソーム中の胎盤由来エクソソームの含有割合について測定する予定である。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024 2023

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 血中エクソソーム量と妊娠高血圧腎症発症予知との関連性2024

    • 著者名/発表者名
      成見莉紗、鈴木寛正、小古山学、堀江健司、田村昂平、平嶋周子、高橋佳代、大口昭英、高橋宏典、藤原寛行
    • 学会等名
      第76回日本産科婦人科学会学術講演会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 血中のエクソソーム濃度:正常妊婦の週数別推移と妊娠高血圧腎症妊婦との比較2023

    • 著者名/発表者名
      成見莉紗、鈴木寛正、小古山学、堀江健司、高橋佳代、大口昭英、高橋宏典、藤原寛行
    • 学会等名
      第31回日本胎盤学会学術集会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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