研究課題/領域番号 |
22K09672
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
佐々木 徹 自治医科大学, 情報センター, 非常勤講師 (50332614)
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研究分担者 |
水上 浩明 自治医科大学, 医学部, 教授 (20311938)
金澤 丈治 自治医科大学, 医学部, 教授 (20336374)
福嶋 敬宜 自治医科大学, 医学部, 教授 (40384937)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | メチル化 / 甲状腺未分化癌 / TET2遺伝子 / 脱メチル化 |
研究開始時の研究の概要 |
TET2を治療遺伝子とする甲状腺未分化癌への新規遺伝子治療の基礎研究である.応募者らは,これまでの研究からDNAメチル 化による癌抑制遺伝子の不活化が甲状腺未分化癌の発症に関わると考えている.甲状腺未分化癌の標準治療は確立されておらず新たな治療戦略の開発が望まれる.甲状腺未分化癌は多の癌抑制遺伝子が不活化されており,効果的な治療には同時に多数の癌抑制遺伝子を活性化する必要がある.TET2は脱メチ ル化酵素でありメチル化で不活化した複数の癌抑制遺伝子を同時に活性化できるため甲状腺未分化癌の治療に適した治療遺伝子である.TET2遺伝子による遺伝子治療の開発は治療の進歩に寄与するものと思われる.
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研究実績の概要 |
令和 4年度はTET2の甲状腺未分化癌における意義と役割そして癌抑制遺伝子を介した作用機序を解明するとともに治療用遺伝子としての可能性を検討するため、すでに入手した複数の甲状腺未分化癌細胞株につき、個別にTET2遺伝子発現の確認と5hmCの定量を行った。予備実験としてTET2の発現と細胞内の5hmCの量が相関するかを知るためにTET2の発現を検討するとともに,ゲノムDNA中に含まれる5hmC量をEnzyme-Linked Immuno-sorbent Assay(ELISA法)で定量した。これにより、複数の甲状腺未分化癌細胞のうち、TET2の発現が少なく5hmC量が最も多い細胞を脱メチル化の頻度が少ない細胞株と推定して選別を進めた。これらの細胞は、次年度以降実験に用いる予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
TET2遺伝子発現の確認に用いる抗体の安定性が十分でなく当初の想定よりも細胞の選別が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年以降は、TET2遺伝子の甲状腺未分化癌株への導入と細胞動態の確認を行う予定である。TET2とGFPが共発現するようにサイトメガロウイルスプロモーター(CMV)の下流にTET2-HAtag-Ires (internal ribosome entry site)-GFPの順で各遺伝子を配列したpCMV-TET2-IresGFPを作製する予定である。次いで最適な甲状腺未分化癌細胞株にpCMV-TET2-IresGFPを遺伝子導入し一過性発現が消失するまで継代した後,セルソーターによりGFP陽性細胞のみを選択しTET2安定発現細胞を樹立する予定である。TET2の発現はウエスタン解析またはRT-PCRで確認する予定である。
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