研究課題/領域番号 |
22K09690
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
武田 早織 和歌山県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (20644090)
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研究分担者 |
大谷 真喜子 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (00795594)
河野 正充 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (20511570)
平岡 政信 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (80423945)
伊豫 巧朗 和歌山県立医科大学, 医学部, 準客員研究員 (70895820)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 急性中耳炎 / 肺炎球菌ワクチン / 中耳炎 / 腸内細菌叢 |
研究開始時の研究の概要 |
乳幼児において蛋白結合型肺炎球菌ワクチンの定期接種化後、急性中耳炎は短期間で容易に治癒する症例と難治化(遷延化・反復化)する症例に2極化する傾向がある。難治化の一因として、ワクチン接種後も抗体価の上昇が見られないノンレスポンダーが一定の割合で存在することが挙げられる。近年、腸内細菌叢が免疫応答を修飾することが報告され、様々なワクチンに対するノンレスポンダーの要因となっている可能性が考えられる。本研究では、乳幼児の腸内細菌叢の制御がワクチンの効果を促進し、難治性中耳炎の効果的な予防法となる可能性を検証する。
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研究実績の概要 |
本研究では、ワクチン接種児における難治性中耳炎の免疫学的危険因子を特定する。申請者が科学研究費2017ー2018年度若手研究(B)、2019ー2021年度基盤研究(C)において確立した、反復性中耳炎患児の抗肺炎球菌特異的抗体の質的評価法、量的評価法を応用し、肺炎球菌ワクチンを接種された難治性中耳炎患児の血清中の抗肺炎球菌特異的抗体の「質」(機能)と「量」(抗体価)の両面から評価し、ワクチンに対する免疫応答能と腸内細菌叢の構成を調査することで、ノンレスポンダーの危険因子を同定する。現在、抗体の質的評価に必要な、ヒト好中球細胞株(HL60)の継代培養を行い、抗体のオプソニン化殺菌能を評価できる状態である。また量的評価はELISA法にて行うため、血清型莢膜多糖体抗原を準備している。 当教室の小児中耳炎専門外来に通院中のPCV定期接種を完了した3ー5歳の反復性中耳炎患児30例と対照群として同年齢の扁桃肥大の患児30例を対象とし、症例登録のため当大学倫理審査委員会に申請準備中である。なお、反復性中耳炎は、2018年版小児急性中耳炎診療ガイドラインの定義に従い、「過去 6 カ月以内に3回以上、12カ月以内に4回以上の急性中耳炎に罹患」した症例とする。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
COVID-19パンデミックにおける受診控え、マスク着用による病原微生物の伝播抑制により反復性中耳炎の症例が激減しているため、研究対象症例が集まっていない。
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今後の研究の推進方策 |
COVID-19のカテゴリーが2023年5月より5類に変更されるに伴い、パンデミック以前の人流や集団保育に戻ることで、反復性中耳炎の症例は増加することが見込まれ、2023年度より症例登録数が増加し、研究を遂行できると考えている。研究開始に必要な物品、消耗品は2022年度直接経費にて購入し、症例が登録され次第、迅速に解析できる体制を整えた。
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