研究課題/領域番号 |
22K09719
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
佐々木 亮 弘前大学, 医学研究科, 客員研究員 (20451479)
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研究分担者 |
伊東 健 弘前大学, 医学研究科, 教授 (10323289)
後藤 真一 弘前大学, 医学研究科, 助教 (10833577)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 加齢性難聴 / ミトコンドリア機能 / 一般地域住民 / 疫学的調査 / 遺伝子解析 / 疫学調査 / 遺伝子検査 |
研究開始時の研究の概要 |
加齢性難聴の進行には個人差がみられ、その要因として環境因子、基礎疾患、遺伝的素因などが挙げられている。また加齢に伴う組織の老化に関してはミトコンドリアDNA の損傷や酸化ストレスが要因と考えられている。本研究では、ミトコンドリアDNAハプログループと聴覚との関連、および酸化ストレス関連遺伝子と聴覚との関連について検討を行う。さらに、聴覚への影響を与える遺伝子について人工知能を用いて網羅的に解析を行う。遺伝的素因の解明は加齢性難聴進行の予防に繋がる可能性が期待できる。
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研究実績の概要 |
加齢性難聴の個人差に関しては、遺伝的素因も要因の一つとして挙げられており、環境要因などの暴露が加わることにより、代謝的ストレスを引き起こし、ミトコンドリアから発生したROSが蝸牛障害を引き起こすとされている。ミトコンドリアDNAハプログループは遺伝的に類似した特性を持つ集団である。令和4年度(2022年)にこのハプログループが加齢性難聴の進行にどのように影響するかを疫学的に検討し論文報告を行った。 岩木健康増進プロジェクト健診参加者において30歳から65歳までの698人を解析の対象とした。純音聴力検査を行い、不良聴耳の4000Hzと8000Hzの平均聴力レベルが25dB以上を難聴ありと定義した。遺伝子検査は全ゲノム解析を施行し、シークエンスマッピングにより日本における12の主要なハプログループを選定し、健診参加者をこれらのハプログループのいずれかに分類した。 多重ロジスティック回帰分析により、男性はハプログループAが有意に難聴になりやすい結果となり、女性はN9が有意に難聴になりにくい結果となった。 ハプログループAでは細胞内ROSレベルの上昇により難聴が進行しやすく、ハプログループN9ではROS漏出の減少により難聴の進行が抑制される可能性があると考えられた。 令和5年度には、加齢性難聴の原因となる遺伝的素因の候補としてNrf2に着目し検討を行った。プロ ジェクト健診参加者のうち、30~59歳の791人を対象とした。不良聴耳の 0.5、1、2、4kHz の平均聴力レベルが 25dB を超えるものを難聴群とした。NRF2 SNPホモ接合体(-617A/A)、ヘテロ接合体(-617C/A)、野生型(-617C/C)を持つ者をそれぞれAA群、CA群、CC群とし、難聴との関連について多重ロジスティック解析を施行した。その結果男性においてAA群が有意に難聴になりやすいことが示された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
加齢性難聴の原因となる遺伝的素因の候補として着目した Nrf2に関しては論文を投稿中であるが、reviewに一年以上を要しており難渋している。 また全ゲノム解析のデータを用いて加齢性難聴と関連する遺伝子変異を見出す研究に関しては、未だ候補遺伝子のリストアップまでに止まっている状況である。
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今後の研究の推進方策 |
Nrf2に関しては他誌へ投稿予定であり今年度前半でのacceptを目指す。 難聴に関連する因子の網羅的な解析を進める。 また加齢性難聴と関連する遺伝子変異を見出す研究に関しては、早い段階で実際に解析を進める。
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