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Ambra1機能阻害による網膜前駆細胞の増殖と新たな網膜再生医療

研究課題

研究課題/領域番号 22K09777
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分56060:眼科学関連
研究機関東海大学

研究代表者

鈴木 崇弘  東海大学, 医学部, 准教授 (40384896)

研究分担者 佐藤 健人  東海大学, 医学部, 客員教授 (50235363)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワードAmbra1 / 細胞分裂 / 網膜前駆細胞 / 網膜再生 / 糖尿病網膜症
研究開始時の研究の概要

糖尿病網膜症は世界の主要な失明原因の一つであり,新たな治療法の開発が求められている.我々は,Ambra1を薬剤依存的に欠失させるコンディショナルKO(cKO)マウスを世界に先駆け作製し解析していたが,最近、Ambra1は主要な細胞増殖調節因子であることが注目されている.我々はAmbra1の欠損が網膜前駆細胞と思われる一部の網膜細胞の増殖を誘導することを見出した.網膜前駆細胞が網膜神経細胞へ分化することは知られているが,現状では治療へ結びついていない.本研究では,網膜障害時に出現する網膜前駆細胞をAmbra1の機能阻害により増殖させ網膜再生を促す,新たな糖尿病網膜症治療の開発を目指す.

研究実績の概要

糖尿病網膜症は世界の主要な失明原因の一つであり,新たな治療法の開発が求められている.我々はこれまで,神経系の発達に不可欠な遺伝子として見つかり,オートファジー進行に重要な役割を担うことが知られていたAmbra1に着目してきた.糖尿病や網膜疾患におけるオートファジーの重要性が報告される中、オートファジー不全は糖尿病網膜症を増悪することが予想された.我々は,Ambra1を薬剤依存的に欠失させるコンディショナルKO(cKO)マウスを世界に先駆け作製し,糖尿病網膜症への影響を解析した.その結果,予想外にも,Ambra1の欠損が網膜前駆細胞と思われる一部の網膜細胞の増殖を誘導することを見出した.網膜前駆細胞が網膜神経細胞へ分化することは知られているが,現状では治療へ結びついていない.最近、Ambra1は主要な細胞増殖調節因子であることが報告された.本研究では,網膜障害時に出現する網膜前駆細胞をAmbra1の機能阻害により増殖させ網膜再生を促す,新たな糖尿病網膜症治療の開発を目指す.我々はAmbra1欠損マウスの網膜の解析から,2022年度までにAmbra1の機能阻害によりミューラーグリア細胞由来の網膜前駆細胞の増殖を亢進し,それが網膜炎症を軽減するという知見を得ることができた.2023年度は,それらの機序を解明すべく,Ambra1の重要な役割の一つであるオートファジーの制御と糖尿病網膜症の関連を検討,2型糖尿病マウスにおけるインスリン依存性AKT/WNK1経路の抑制がオートファジーを誘導する可能性を見出し,それらの知見は雑誌「Diabetes, Metabolic Syndrome and Obesity」に掲載された.引き続き詳細な解析により、Ambra1の機能阻害による網膜前駆細胞の増殖と、糖尿病網膜症を含む網膜炎症に対する抗炎症効果とその機序について研究を進めたいと思っている.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

Ambra1をノックアウトしたマウスでは、コントロールと比較してミューラーグリア細胞の増殖を亢進すること、またそれが網膜炎症を軽減する可能性、さらには2型糖尿病マウスにおけるインスリン依存性AKT/WNK1経路の抑制がオートファジーを誘導する可能性という新たな知見を得ることができたことより、順調に研究は進展していると自己評価するものである。

今後の研究の推進方策

次年度は、Ambra1の機能阻害と、糖尿病網膜症を含む網膜炎症に対する抗炎症効果について、網膜再生を含むその機序をさらに解明するべく、Ambra1欠損に糖尿病を誘導したマウスを用いた研究も予定している。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Trapa Bispinosa Roxb. Inhibits the Insulin-Dependent AKT/WNK1 Pathway to Induce Autophagy in Mice with Type 2 Diabetes2023

    • 著者名/発表者名
      Suzuki Takahiro、Sato Takehito、Masuhara Kaori、Tokusanai Mizuki、Akatsuka Hisako、Kashikawa Tomohiro、Suzuki Yasuyuki
    • 雑誌名

      Diabetes, Metabolic Syndrome and Obesity

      巻: Volume 16 ページ: 3095-3104

    • DOI

      10.2147/dmso.s430132

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] オートファジーと抗糖化を介した糖尿病網膜症へのアプローチ2023

    • 著者名/発表者名
      鈴木崇弘
    • 学会等名
      第127回日本眼科学会総会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] ヒシエキスによるオートファジーの誘導と抗糖化作用2023

    • 著者名/発表者名
      鈴木崇弘
    • 学会等名
      第29回日本糖尿病眼学会総会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] オートファジーと抗糖化を介した糖尿病網膜症へのアプローチ2023

    • 著者名/発表者名
      鈴木崇弘
    • 学会等名
      第23回神奈川眼科セミナー
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] Ambra1遺伝子欠損によるミューラーグリア由来細胞の増殖と抗炎症効果2022

    • 著者名/発表者名
      鈴木崇弘
    • 学会等名
      第126回日本眼科学会総会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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