研究課題/領域番号 |
22K09796
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
小嶋 健太郎 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40554762)
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研究分担者 |
小出 隆規 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (70322253)
田中 寛 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60850899)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 黄斑円孔 / コラーゲン / 人工コラーゲン様ポリペプチド / 硝子体手術 / 人工コラーゲン / 機能性アミノ酸配列 / 網膜 |
研究開始時の研究の概要 |
黄斑円孔では重度の視力低下と変視症をきたす。現在の黄斑円孔の標準的治療は硝子体手術であるが、術後の体位制限や術後視機能回復の限界といったアンメットメディカルニーズが存在する。人工コラーゲン様ポリペプチドは天然コラーゲン同様の3重らせん構造を持ち、さらに任意の機能性アミノ酸配列を組み込むことで細胞接着能等の特異な生理機能を付与できる新規バイオマテリアルである。本研究では、この人工コラーゲン様ポリペプチドを用いた新規的黄斑円孔治療により術後の体位制限、術後視機能回復力の限界といった課題を解決することを目指し、既に我々により確立されている動物実験モデルを用いてその最適化に向けた基礎的研究を行う。
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研究実績の概要 |
黄斑円孔とは網膜の中心にあり視力に重要な役割を担う黄斑に円孔が生じる疾患で、重度の視力低下と変視症をきたす。現在の黄斑円孔閉鎖のための標準的治療は硝子体手術であるが、術後の体位制限や術後視機能回復の限界といったアンメットメディカルニーズが存在する。人工コラーゲン様ポリペプチドは天然コラーゲン同様の3重らせん構造を持ち、さらに任意の機能性アミノ酸配列を組み込むことで細胞接着能等の特異な生理機能を付与できる新規バイオマテリアルである。本研究では、この人工コラーゲン様ポリペプチドを用いた新規的黄斑円孔治療により術後の体位制限、術後視機能回復力の限界といった課題を解決することを目指し、既に我々により確立されている動物実験モデルを用いてその最適化に向けた基礎的研究を行う。 α2β1インテグリンと親和性の高い機能性アミノ酸配列を組み込んだ人工コラーゲン様ポリペプチドシートを家兎網膜円孔モデルに移植し経時的に検討した。白色家兎の片眼 (n=5) に対し25Gシステムを用いて硝子体手術を行い、網膜円孔を2箇所作成し片方には人工シート (1.5mm径) を挿入し、もう片方の円孔は無処置とした。術直後、1週後、4週後にOCT撮影を行い円孔径を測定と円孔閉鎖率を検討した。人工シート挿入部においては術1週、4週後ともにOCT検査にて全例で円孔内に人工シートと思われる高輝度物質とそれを被覆する網膜組織が確認され、全例で円孔閉鎖を認めた。一方、無処置部は術1週後のOCT検査において全例で円孔の開存が確認され、術4週後に4例(80%)で円孔閉鎖を認めた。機能性アミノ酸配列を組み込んだ人工コラーゲン様ポリペプチドシートは早期の網膜円孔閉鎖を促進すると考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定通りに動物実験が進行している。
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今後の研究の推進方策 |
家兔動物実験の網膜円孔モデルで人工コラーゲン様ポリペプチドを用いた黄斑円孔治療デバイスの異なる形状・物性候補を複数選択し、網膜円孔内に埋め込み、経時的に評価項目を確認する予定。
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