研究課題/領域番号 |
22K09807
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
本庄 恵 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (60399350)
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研究分担者 |
相原 一 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (80222462)
木村 麗子 (山岸麗子) 東京大学, 医学部附属病院, 特任研究員 (80704642)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 緑内障 / 眼圧 / 生理活性脂質 / 線維柱帯 / 前房水 / サイトカイン |
研究開始時の研究の概要 |
眼圧上昇は房水主流出路組織の病的変化による抵抗増加が主要な機序で、房水中の生理活性因子の関与が指摘されている。申請者はこれまでに生理活性脂質リゾホスファチジン酸(LPA)の産生酵素オートタキシン(ATX)に注目し、緑内障各病型ごとに房水中ATX活性が異なり、TGF-b等主要な生理活性因子と相互作用し緑内障病態を形成している可能性を報告した。本研究では緑内障患者・提供眼より得られる組織、培養細胞、動物モデル眼および遺伝子改変マウス等を用いて、ATX -TGFb間の相互作用の眼圧制御・線維化における役割を解析し、緑内障病型・病態との関連を検討、更には新規治療薬の開発へ繋げたいと考えている。
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研究実績の概要 |
緑内障眼での眼圧上昇は主流出路流出抵抗増大によるとされ、隅角線維柱帯(TM)の線維化、細胞外マトリックス(ECM)の異常沈着、バリア機能亢進等に房水中の生理活性物質の関与が指摘されている。研究者らはこれまでの研究で、特に房水中のサイトカインのなかでも、開放隅角緑内障(POAG)での房水中高値が報告されているTGFβ2が非常な眼圧高値を示す続発緑内障(SOAG)や落屑症候群(XFG)といった病型では低値であることから、線維化に関与するリゾフォスファチジン酸(LPA)と産生酵素オートタキシン(ATX)に着目し、 緑内障眼でLPA、ATXが有意に上昇、特にSOAG、XFGで高値、眼圧と有意な相関を示すことを見出した。また、ヒト隅角組織および培養ヒト線維柱帯細胞(HTMC)の解析から、緑内障眼でTMにATXの発現上昇がみられ、ステロイド刺激によるHTMCでのATX発現上昇が線維化に関与していることを明らかにした。 さらに、過去の研究において、各緑内障病型におけるTGFβ2とATXのバランスを比較検討した結果、ATX-TGFβ2バランスが緑内障病型診断に有用であることを報告したが、XFGで高値であるTGFβ3の役割については不明点が多かった。 本研究では緑内障各病型での眼圧上昇病態におけるATX-TGFβバランスについて、さらに詳細に解析を行い、各病型における病態制御を解明することを目的としている。本年度はTGFβ3のXFGにおける役割の解析を行い、HTMCにおいて、TGFβ3が濃度依存的にATXの発現に関与している可能性を報告し、HTMCの線維化にも関与していることを報告することができた。TGFβの各サブタイプは緑内障病態において重要な役割を果たしている可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
房水解析、および培養細胞を用いた実験系でATX-LPAの眼圧上昇への関与についての解析を順調に進めることができている。今後さらにモデルマウスなどを用いて検討を深める予定である。
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今後の研究の推進方策 |
本年度はTGFβ3のXFGにおける役割の解析を行い、緑内障病態において重要な役割を果たしている可能性を見だした。XFGにおいては、特にHTMCのストレス変化が顕著なため、次年度以降はさらにHTMCのストレス応答についても検討を継続、またATX-LPA経路による眼圧上昇とTGFβとのバランスについて、ATX過剰発現モデルマウスなどを作成し、検討をする予定である。
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