研究課題/領域番号 |
22K09827
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
石川 誠 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (10212854)
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研究分担者 |
佐藤 孝太 東北大学, 医学系研究科, 助教 (50732327)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 緑内障 / 眼圧 / ミクログリア / 網膜神経節細胞 / 神経保護 / 眼圧上昇 / 神経保護効果 / 免疫 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者らは,「眼圧上昇によって細胞内から放出されたATP はミクログリアの P2X7 受容体に結合して, Toll 様受容体4(TLR4) を介して生成されるNLRP3 inflammasome を効率的に活性化する」との作業仮説をたて,ラットex vivo およびin vivo 緑内障モデルをもちいて仮説を検証する。さらに, TLR4 リガンドであるリポ多糖とアルファ・シヌクレイン を投与して,ミクログリアによるRGC 傷害の機序を調査する。NLRP3 inflammasome を創薬ターゲットとして,新しい機序を持つ緑内障神経保護薬の臨床開発に向けたエビデンスの構築をめざす。
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研究実績の概要 |
緑内障の本態は網膜神経節細胞(RGC)の傷害であり,眼圧上昇は緑内障の発症・悪化の最も重要な危険因子である。しかし,眼圧上昇によるRGC傷害の機序は十分に解明されていない。 近年,眼圧上昇時に活性化されるミクログリアの働きが注目されている。緑内障と共通した病因が想定されているアルツハイマー病の動物実験モデルの脳において、Toll様受容体4(TLR4)を介して誘導されるNLRP3 inflammasomeが神経細胞を障害することから, RGCの傷害においてもNLRP3 inflammasomeが重要な役割を果たすと考えられている。緑内障動物実験モデルにおいても、ミクログリアとRGC傷害の関連が報告されている。 申請者らは,「眼圧上昇によって細胞内から放出されたATPはミクログリアの P2X7受容体に結合して, TLR4を介して生成されるNLRP3 inflammasome を効率的に活性化する」との作業仮説をたて,ラットex vivo緑内障モデルを用いて仮説を検証した。初めに、DNAマイクロアレイによって、眼圧上昇によって変動する遺伝子を網羅的に解析した。その結果、眼圧上昇によって、免疫・炎症に関連する遺伝子パスウェイが活性化することを確認した。さらに,網膜フラットマウント標本において、眼圧上昇によってミクログリアが増殖して、RGCが減少することを確認した。免疫電気泳動によって、NLRP3とIL-1βが眼圧上昇によって発現上昇することを確かめた。TLR4阻害薬を投与すると、眼圧上昇によるNLRP3とIL-1βの発現上昇は抑制された。しかしながら、P2X7受容体とNLRP3の関係は明らかではなかった。 現在、ミクログリアの増殖阻害役であるコロニー刺激因子阻害薬を培養液中に投与してex vivo網膜標本を加圧することによって、ミクログリアの増殖が抑制されて網膜神経節細胞の保護効果が得られるか否かを検討中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
申請者らは,DNAマイクロアレイによって、眼圧上昇によって変動する遺伝子を網羅的に解析して、免疫・炎症に関連する遺伝子パスウェイが活性化することを確認した。さらに,網膜フラットマウント標本において、眼圧上昇によってミクログリアが増殖して、RGCが減少することを確認した。免疫電気泳動によって、NLRP3とIL-1βが眼圧上昇によって発現上昇することを確かめた。実験は概ね順調と考えている。
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今後の研究の推進方策 |
ミクログリアの増殖阻害役であるコロニー刺激因子阻害薬を培養液中に投与してex vivo網膜標本を加圧することによって、ミクログリアの増殖が抑制されて網膜神経節細胞の保護効果が得られるか否かを検討する。
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