研究課題/領域番号 |
22K09848
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
|
研究機関 | 国立研究開発法人国立成育医療研究センター |
研究代表者 |
仁科 幸子 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 小児外科系専門診療部, 診療部長 (40237954)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 斜視 / 周期性斜視 / 遺伝的要因 / 難治性眼疾患 / 遺伝子変異 / 概日リズム / モデル生物 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、特殊な斜視である「周期性斜視」の遺伝的要因の同定を目的とした。候補遺伝子の一つとして、神経機能と概日リズムの制御に関与する遺伝子候補を同定した。本研究では、動物培養細胞と、概日リズムを評価できるモデル生物(ゼブラフィッシュ)実験系を用いて、候補遺伝子の生理機能の解明を行う。
|
研究実績の概要 |
応募者は、国立成育医療研究センター眼科で診療活動を行い、多様な難治性眼疾患に遭遇する機会が多い。周期性斜視とは、斜視の日と斜視のない日が周期的に交代する特殊な斜視であり、原因は不明である。48時間もしくは24時間周期が次第に崩れて恒常性となり、手術治療を契機に斜視が軽快するがその機序も明らかでない。応募者は、本疾患の原因は遺伝的要因が関与すると考えている。本研究では、特殊な斜視である「周期性斜視」の遺伝的要因の同定を目的とした。これまでに周期性斜視8例の臨床経過を解析し、うち周期性内斜視5歳女児と周期性外斜視10歳女児の2例のゲノム解析を行い、エクソン領域に点変異を見出している。本点変異を有する遺伝子産物Xは、ヒト統合失調症に関与すること、細胞骨格を制御する因子であること、時計遺伝子産物の発現制御に関与することが報告されている。本年度は、課題1の結果をさらに深めるために、野生型Xと変異Xを動物細胞に発現し、これらの生化学的特性の検討を行った。その結果、各種の細胞応答に重要な役割を果たすイノシトールリン脂質に対する結合能が両者で異なることを見出した。また、課題2の小型魚類を用いた解析を行うためのモルフォリノ設計や課題1で作製した野生型および変異遺伝子Xをコードする cDNAを鋳型にしてそれぞれのmRNAを調製した。受精卵に導入する準備が整った。以上のように、候補遺伝子の生化学特性を見出したので、研究は順調に進展していると考える。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
候補遺伝子の生化学的特性の同定に成功したため。
|
今後の研究の推進方策 |
見出した生化学的特性と表現型である周期性斜視との関連を見出すことが大きな課題である。
|