研究課題/領域番号 |
22K09872
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56070:形成外科学関連
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研究機関 | 聖マリアンナ医科大学 |
研究代表者 |
梶川 明義 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (70260495)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 培養表皮 / 再生医療 / 色素細胞 / 表皮細胞 / 植皮 / 色素沈着 / メラニン / 乳頭乳輪再生 |
研究開始時の研究の概要 |
現在、乳房再建における乳頭乳輪の色調の再建は、医療用刺青が用いられている。刺青による着色は非生理的であり、経時的な退色の問題もある。当講座では、培養表皮移植による乳頭乳輪の色素再建を研究し、鼠径部より採取した皮膚からの培養表皮作製を検討している。しかし、着色には個人差があり、完全な臨床応用には至っていない。 そこで今回の研究では、これまでに確立した技術をより発展させ、安定した濃い色調の培養表皮作製技術と移植法を確立したいと考えている。これにより、健側とバランスの取れた乳頭乳輪の再建が可能となる。また、白斑など、皮膚の色素異常症の治療の向上にも役立つと考える。
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研究実績の概要 |
令和4年度は、IC取得後に乳房再建患者より、50例程度の余剰皮膚の提供を受けることができた。得られた皮膚は酵素処理を行い、表皮細胞、色素細胞に分け培養し、色素細胞数を自在にあやつることで色調調整を行い、濃さの度合いの異なる培養表皮を複数種類作製することに成功した。培養表皮の作製は、色素細胞数を既報の独自の基準値より最大4倍まで増加させることが可能であった。 その培養表皮を用いてヌードマウスに移植し、固定方法の検討を行った。しかし、マウスは動きが激しく、人と同じような固定では、不安定な培養表皮はすぐにはがれてしまい、うまく固定できなかった。そこで、固定法を検討し、創傷被覆材(デュオアクティブ(R))での固定を行うこととした。また、ライトで体温管理を行いながら、麻酔から自然に覚醒させることで、培養表皮を固定することができた。被覆材は2日で自然脱落したが、培養表皮は定着できた。 移植直後には着色の確認はできなかったが、移植3カ月後以降で着色が確認できた。しかし、色が薄いため、現在はUV照射やホルモン投与などにより、より濃い色、そして着色の定着を検討している。また、今後は、数を増やし、再現性の確認を行う予定としている。 一方、臨床症例では、鼠径部などの色調の強い自家培養表皮を作製し、乳頭乳輪へ移植後、エキシマレーザーなどによる治療により、若干の着色は確認できたが、まだ目的の濃さまでは着色できなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実験用培養表皮作製に用いる余剰皮膚も十分に確保でき、色素細胞頭数を調整することで、色調調節の可能な培養表皮を作製することができた。また、その培養表皮を用いたマウスでの移植実験において、被覆材の検討、培養表皮の定着が想定以上にスムーズに進み、移植3か月後には着色を確認できたことは大きな成果である。 臨床症例においては、令和4年度は1例のみ実施したが、まだ色調の濃さが不十分であるため、色調を強める培養表皮の作製方法を検討中で、その後に臨床例を増やす予定である。
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今後の研究の推進方策 |
研究予定に変更はなく、令和4年度に申告した科学研究費交付申請書に則り、予定通り令和5年度の研究が遂行できると考えている。
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