研究課題/領域番号 |
22K09875
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56070:形成外科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
三浦 千絵子 東北大学, 医学系研究科, 助教 (80509240)
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研究分担者 |
今井 啓道 東北大学, 医学系研究科, 教授 (80323012)
佐藤 顕光 東北大学, 大学病院, 助教 (90623603)
清水 良央 東北大学, 歯学研究科, 助教 (30302152)
向井 敏司 神戸大学, 未来医工学研究開発センター, 教授 (40254429)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | マグネシウム合金 / 生分解性 / ガス産生 / 再建外科学 / 分解挙動 / 元素分析 / 顔面骨骨折 / 吸収性プレート / 生体内吸収性 |
研究開始時の研究の概要 |
顎顔面領域の骨固定材として、従来のチタン製に加え、近年では吸収性高分子材料が用いられているが、強度不足や炎症の惹起などの問題もあり、適応に関しては現在も論争がある。一方マグネシウム(Mg)合金は金属としての機械的強度を有しながらも生体内で吸収される新しい素材であり、骨固定材として実用化されれば特に小児では第一選択となりうる。本研究ではMg合金の生体内分解挙動と、合金周囲組織の反応の病理組織学的観察に加え、骨形成能に関して重点的な検討を行い、将来的に吸収性金属製プレートに骨形成能を持たせることを目標とする。
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研究実績の概要 |
顎顔面領域の骨固定材として、現在流通しているチタン製と吸収性高分子材料製の双方の欠点をカバーする第3の素材として、マグネシウム合金が注目されている。本研究では、マグネシウム合金の生体内分解挙動と、合金周囲組織の反応の病理組織学的観察に加え、骨形成能に関して重点的な検討を行い、将来的に吸収性金属製プレートに骨形成能を持たせることを目標とした。2022年度に行った実験では、生体に埋入されたマグネシウム合金は、その環境によって異なる分解挙動を呈することが明らかになった。この挙動解明のため、2023年度は物質拡散速度が異なるin vitro環境でのMg腐食・分解について解析し比較を行った。なお周囲環境との相互作用についてMg自体の影響を明らかにするため、本年度は純Mgを用いたiin vitro実験として、φ1×6 mmの円柱状純Mg材(Mg純度99.9%)をゲランガム添加E-MEM培地+NBS溶液に浸漬した。ゲランガムは添加量を増加させることで濃度依存性に粘弾性が上昇する。この性質を利用し、ゲランガム濃度0.2%、0.3%、0.5%添加した3群の異なる拡散環境の溶液を用意した。浸漬後、1、3、7日で、マイクロX線CT撮影して空孔形成の測定を行った。3DCTによる空孔分布イメージングでは、0.2%添加溶液では試料周囲から空孔は全て遊離していたが、0.5%添加溶液では試料近傍の空孔停留を認めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定通りに実験、解析を行うことが出来た。2023年度の結果をもとに2024年度に予定していた実験・解析を進めていく予定である。
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今後の研究の推進方策 |
Mgの腐食・分解に伴い形成された不溶性塩層の表面構造・断面構造について解析を予定している。
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