研究課題/領域番号 |
22K09888
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56070:形成外科学関連
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
森下 悠也 自治医科大学, 医学部, 助教 (60860872)
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研究分担者 |
吉村 浩太郎 自治医科大学, 医学部, 教授 (60210762)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 脂肪由来幹細胞 / 寿命 / 幹細胞治療 / 延命 / 創傷治癒 / ASCs / 早老症 / Klotho / 再生医療 |
研究開始時の研究の概要 |
脂肪幹細胞(Adipose derived Stem Cells:ASCs)の局所投与による虚血や創傷治癒能の改善はヒトや動物で報告され、研究が進んでいる。しかしながら、ASCsの全身投与がもたらす生存期間や全身的な回復力に与える効果については研究が不十分であり、その延命効果については研究スケールが大きくなるため、ほとんど検証されていない。本研究では、脂肪幹細胞を致死性の疾患マウスに全身投与し、延命効果をみるだけでなく、そこでの幹細胞の関与と果す機能をみる。導入済みの蛍光・発光マウスを活用し、投与幹細胞の生体内における長期の運命把握を生体イメージングで行うことで幹細胞治療の基礎研究に貢献する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、モデル動物(放射線障害性短寿命マウスと早老マウス)への脂肪幹細胞(ASCs)の全身投与が、実際に生存期間の延長効果をもたらすのかを調べることである。また、通常は長い時間のかかる寿命を念頭に置いた延命研究を短期間で実施し、検証する予備的検討手法が不足していた現状を解決し、幹細胞治療による全身的な創傷治癒能の回復も含めて、その効能を動物モデルで多面的に評価できるのかしらべることである。 各モデルに対して、マウス由来ASCsの全身投与による治療を主に行って、その治療効果による評価が適切に行え得るのか、繰り返し検討中である。 In Vivo Imaging System(IVIS)による動態追跡の手法など、投与幹細胞の長期トレースに向けて、さまざまな動物モデルを用いて横断的に検討中である。使用可能な動物実験施設に新たなIVISの導入準備が進んでおり、既存機器と合わせて、より正確な投与幹細胞動態の解析に活用できる可能性があり、これまでのデータをもとに準備中である。また、投与経路について、比較検討を実施中である。 これまで、balb/cA、balb/cA nu/nu、C57BL/6J、Klotho (Kl-/-,+/-,+/+)マウスなどによる検討を行っており、関連分野に資するデータ収集を続けている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
特定条件下において作製される各モデルマウスについて、長期観察試験を実施中である。一部試験について、変更を加えて評価する必要などもあり、追試験の実施中である。
投与経路の違いによる生存期間評価試験などを実施中であるが、着目するポイントによって、予想される仮説が異なってくるため、IVISによる検討の進捗が待たれるが、どの程度本研究に寄与するデータが得られるか、については各エンドポイントごとの多くの動態を調べる必要があり、投与直後、および投与後無理のない範囲での定期的観察が重要となり、さまざまなモデルマウス、投与条件で検討するため準備中である。 前年度、早老マウスに対する各ASCsの局注による創傷治癒能評価試験について進捗を報告したが、全身投与などについても実施する必要があり、準備中である。皮膚の組織学解析などが不十分であり、とくに免疫染色について遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
各マウスモデルの作製方法の凡庸的マニュアルの作成、これらを用いた幹細胞治療試験の解析結果の実例としてのASCs投与による効果の検証結果の一部公表を目指す。とくに、投与経路の違いおよびIVISによる動態追跡について参照可能な水準で報告できるようにすること、分野全体にも資するデータの収集を行う。
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