研究課題/領域番号 |
22K09922
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57020:病態系口腔科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
格口 渉 北海道大学, 大学病院, 助教 (70740645)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 舌癌 / 浸潤様式 / YK分類 / TB / WPOI / Suramin / tongue carcinoma / HuR / biomarker / cancer |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、Suraminによる舌がん増殖・浸潤抑制の作用機序を追求し、舌がん治療への応用だけではなく、予後予測因子・再発や転移に対するバイオマーカーの開発も目指す。RNA結合タンパク・HuRの阻害が、悪性腫瘍を抑制することから、HuRを標的とした薬剤開発を進め、既存薬ライブラリーからSuraminを見出した。Suraminはinvitro、in vivoにおいて、舌がん細胞の悪性形質を抑制することがわかり、Suraminが低下させるmRNAをNGSで解析した。細胞周期・代謝・炎症に関わるmRNAの発現が低下していた。
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研究実績の概要 |
Suraminが舌癌細胞に対して有意にdown regulationするタンパクを実際の舌癌で免疫染色し、腫瘍の予後に係るかどうかを検索するため、まずはT1-2N0M0の症例に対し、臨床病理学的検討を行うこととした。腫瘍の大きさ、腫瘍の深さ、臨床T分類、病理T分類、浸潤様式であるYK分類・WPOI分類、発育様式であるTBでの分類、静脈浸潤、リンパ管浸潤、神経周囲浸潤、腫瘍分化度が術後頚部リンパ節後発転移に対して影響を及ぼすかどうかを検索した。これらを統計的に検索すると、腫瘍の深さとYK分類、TBによる分類、WPOIは頚部リンパ節後発転移に対し、有意な因子として働いていることがわかった。反面、今まで頚部リンパ節後発転移に関わる可能性が示唆されてきた、リンパ管浸潤、静脈浸潤は有意な因子として見出せなかった。これらの因子が陽性となる症例が少なかったことから、症例数が増加すれば、有意差が得られる可能性はあると思われた。この結果はJ Dent Sciに報告し、acceptされている。また、頚部リンパ節後発転移している症例とそうでない症例に対し、Suraminがdown regulationするタンパクを免疫染色して、頚部リンパ節後発転移に関わっているかどうかを検討する。具体的にはCyclinB1などのcell cycleに関わる蛋白を免疫染色して、比較している。CyclinB1はがんの増殖にとって重要な因子となるため、この蛋白が頚部リンパ節後発転移に関わっている場合、Suraminが舌癌に対する有効な薬剤であることを証明できる可能性がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
Suraminが舌癌細胞に対して有意にdown regulationするタンパクを実際の舌癌で免疫染色し、統計的に検討している。データ解析に時間がかかっているが、概ね順調に計画が進んでいると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
実際の舌癌患者における予後不良因子であるリンパ節後発転移において、Suraminが効果があるかどうかをSuraminがdown regulationするタンパクをさらに数種類ピックアップし、免疫染色を行っていく予定である。これらの因子が舌癌のリンパ節転移に重要であれば、Suraminを臨床使用する意義を見出せる。
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