研究課題/領域番号 |
22K09928
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57020:病態系口腔科学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
庄子 幹郎 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 准教授 (10336175)
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研究分担者 |
雪竹 英治 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 技術職員 (30380984)
浜本 洋 帝京大学, 付置研究所, 准教授 (90361609)
内藤 真理子 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 教授 (20244072)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 歯周病細菌 / タンパク質分泌機構 / 歯周病 / 細菌 |
研究開始時の研究の概要 |
PorE欠損株は黒色色素形成能, ジンジパイン活性, 赤血球凝集活性が激減しており, 他の9型分泌機構(T9SS)構成タンパク質欠損株と同じである。一方, T9SS分泌タンパク質について調べてみると, PorE欠損株では47-kDa RgpA, A-LPS結合型RgpBおよび50-kDa Kgpは検出されないものの,A-LPS結合型Hbp35やPorAは検出されていた。これらの結果は, PorEは他のT9SS構成タンパク質とは異なることを意味する。したがって, PorE欠損株を用いてT9SSにおけるPorEの機能を詳細に解析することはこれまで知られていなかったT9SSの理解を飛躍的に前進させる可能性がある。
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研究実績の概要 |
ジンジバリス菌のPorEの欠損株は血液寒天培地上で白色コロニーを示した。PorEはリポタンパク質であり外膜の内葉にあると推測されている。PorEはTPR, PD40, Carbo, OmpAという4つのドメインからなる。PorEの欠損株にPorE, PorE[PD40欠損], PorE[Carbo欠損], PorE[OmpA欠損] をporE遺伝子欠損部位に相補させる株の作製に成功した。その結果、PorE[PD40欠損]は安定的に発現せず議論できなかった。PorE[Carbo欠損]は安定的に発現しPorE欠損株を相補した。PorE[OmpA欠損]は安定的に発現したもののPorE欠損株を相補できなかった。つまりPorEのOmpAドメインがジンジパイン活性に重要であると示唆された。 つぎにPorEのOmpAドメインのリコンビナントタンパク質はペプチドグリカンに結合するという報告がある。結合サイトである2か所のアミノ酸をアラニンに変異したPorE[D576A/N584A]をporE遺伝子欠損部位に相補させる株の作製に成功した。その結果、ジンジパイン活性は相補できなかった。つまりPorEのOmpAドメインのペプチドグリカン結合サイトがジンジパイン活性に重要であることが示唆された。 PorEの局在解析を調べた。PorEは主に外膜画分に検出された。一方、PorE[Carbo欠損]および PorE[OmpA欠損]は主に細胞質/ぺリプラスム画分に検出された。つまりPorEの部分欠損型は局在に変化があることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
PorEの4つのドメインのうち3つのドメインの欠損株作製の性状解析を行うことができた。残り1つのドメインの欠損株作製を試みている。また、抗体作製に成功しPorEの局在を調べることができた。
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今後の研究の推進方策 |
① PorEとPorPは複合体を形成するという報告がある。したがって、PorE発現におけるPorPの役割を調べる。② PorE欠損株においてPorAおよびHbp35の分泌が行われているという知見を得ている。それらの知見はPorE欠損株を用いて抗PorA抗体, 抗Hbp35抗体を用いたイムノブロット法にてA-LPS結合型のスメアバンドが検出されることで確認できる。詳しく述べるとA-LPS結合型のスメアバンドは「PorU sortaseがT9SS分泌タンパク質のCTDを切断した後にそのC末端側でA-LPSと共有結合する」からである。PorE欠損株で見られたPorAおよびHbp35のA-LPS結合型のスメアバンドがT9SS依存性もしくはA-LPS依存性であるか否かを二重変異株を作製することで調べる。③ PorP欠損株においてもPorAおよびHbp35の分泌が行われているという知見を得ている。上記2と同様の実験を行いPorE欠損株と同じ表現型であるか否かを調べる。④ PorE欠損株の性状解析はW50株で最初に報告された。私たちはATCC 33277株のPorE欠損株はW50株のそれと同様の表現型であることを確認した。ゲノム上W50株に比較的近い関係にあるW83株でもPorE欠損株が同様の表現型であるかを調べる。
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