研究分担者 |
高橋 一也 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (10236268)
西保 亜希 神戸常盤大学, 保健科学部, 助教 (30880653)
南部 隆之 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (80367903)
真下 千穂 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (80368159)
円山 由郷 大阪歯科大学, 歯学部, 助教 (90610296)
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研究実績の概要 |
ヒトには2大常在細菌叢が存在し, 腸内細菌叢は全身の健康および免疫に大きな役割を果たしていることが報告されている. 一方, 口腔細菌叢についてはいまだ明らかになっていることが少なく, 口腔細菌叢を改善する物質の探索は続いている. 天然の抗菌物質として報告されているプロポリスは, ミツバチが植物の新芽や樹脂等と唾液などを混ぜ, 巣に使用する樹脂状物質であり, 多くの天然物質を含んでいる. そこで今回, 株式会社山田養蜂場本社提供の新規エタノール抽出プロポリス(ハワイ州産)を使用して, 口腔細菌への効果を検証した. 試験菌として, Actinomyces oris (A. oris), Porphyromonas gingivalis (P. gingivalis) を用いた. 各菌を前培養後, 各菌液の濁度をOD600=0.1に調整し, EEPを添加した. A. orisは好気条件下で, P. gingivalisは嫌気条件下で, 37℃で振盪培養を行い, 培養後の濁度計測を行った. EEP添加により, A. oris, P. gingivalisに対する増殖抑制がみられた. 次に, EEPの最小発育阻止濃度(MIC)および最小殺菌濃度(MBC)を求めた. 24 時間培養後, 濁度計測しMICを決定した. 発育の見られなかった菌液から, 固形培地上にて 48 時間培養後の増殖の有無によりMBCを決定した.以上の結果より, ハワイ州産プロポリスは, バイオフイルム形成に関わる歯面初期付着菌A. orisおよび歯周病原細菌P. gingivalisに対して抗菌活性を有していることが示唆された. 今後, 口腔環境の改善に寄与する天然物質としてのハワイ州産プロポリスの成分分析を行い, 有効な抗菌活性成分を明らかにしていく予定である. 、
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