研究課題/領域番号 |
22K10000
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57030:保存治療系歯学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
水野 智仁 広島大学, 医系科学研究科(歯), 教授 (60325181)
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研究分担者 |
松田 真司 広島大学, 医系科学研究科(歯), 助教 (30611321)
應原 一久 広島大学, 医系科学研究科(歯), 助教 (80550425)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 侵襲性歯周炎 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、歯周病学の分野においても疾患責任遺伝子の同定から疾患概念を確立し臨床像を解明することを目的とした研究が展開されている。まず、須藤らによってNOD2が侵襲性歯周炎の責任遺伝子であることが報告され、申請者らもNOD2のR311W変異を持つ2家系を報告した。 さらに申請者らは、好中球遊走阻害を認める侵襲性歯周炎2家系から、新規責任遺伝子MMD2を同定した。 さらに、そのA116VとR126P変異を有するknock-in マウスをそれぞれ作成し、患者に類似した表現型を示すことを証明した。本研究は遺伝学的手法を用いて、新規責任遺伝子を同定することによって、本疾患概念の解明を目指す。
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研究実績の概要 |
本年度は新しく侵襲性歯周炎の原因遺伝子変異として同定されたヒトMMD2のR126P変異に着目して研究を遂行した。マウスMMD2においてこの変異はR127P変異となる。WT, R127P/+, R127P/R127Pマウスにおいて好中球をfMLP刺激したところ遺伝子変異マウスにおいてはERKのリン酸化が阻害され、好中球のchemotaxisが抑制された。マウス臼歯を絹糸結紮し24時間後に歯周組織を詳細に解析したところ、免疫染色の結果、R127P/+, R127P/R127Pマウスにおいては好中球の分布がWTマウスに比べて阻害されていた。また、炎症性サイトカインの発現をreal time PCR法で調べたとことろ、R127P/+, R127P/R127Pマウスにおいて更新している事がわかった。また、R127P/+, R127P/R127Pマウスにおいては歯周組織における細菌数の増加が認められ、Fluorescence in situ hybridization法においても最近の分布が多く認められる事がわかった。これらの結果は、MMD2 R126P変異を認める侵襲性歯周炎患者は、好中球のchemotaxisが阻害されるため、細菌の存在場所に好中球が走化することがおくれるため、細菌を排除することができず、炎症が惹起され炎症性サイトカインの発現が更新していることが示唆された。また、MMD2 A117V変異を有する患者の好中球を分離しプロテオーム解析を行ったところ、患者の好中球は健常者の好中球と全く違うクラスターに分けられ、特に初期の急性炎症に関するタンパク質群において発現が健常者好中球に比べて優位に低下していることが示された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
MMD2におけるR127P変異の病原性に関する詳細が解明されたため
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今後の研究の推進方策 |
今後はMMD2のA117VマウスおよびKOマウス、健常者に認められる変異を模倣したV100Lマウスを使用して侵襲性歯周炎でMMD2変異を有する患者の病態解明をすすめたい。
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