研究課題/領域番号 |
22K10027
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57040:口腔再生医学および歯科医用工学関連
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研究機関 | 鶴見大学 |
研究代表者 |
山越 康雄 鶴見大学, 歯学部, 教授 (20182470)
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研究分担者 |
山本 竜司 鶴見大学, 歯学部, 講師 (20410053)
唐木田 丈夫 鶴見大学, 歯学部, 准教授 (40367305)
大熊 理紗子 鶴見大学, 歯学部, 学部助手 (50804887)
斉藤 まり 鶴見大学, 歯学部, 助教 (60739332)
小沼 一雄 鶴見大学, 歯学部, 非常勤講師 (70356731)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | インプラント / サイトカイン / チタン / ジルコニア / 歯根膜 / 歯周組織 / ヒト臍帯血管周囲細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
骨基質中のプレイオトロフィン(PTN)をコーティングさせたチタン(Ti)及びジルコニア(Zr)インプラント体表面上の歯根膜細胞の分化能に及ぼすサイトカインの効果を解析する。計画している主な研究計画は、①下顎骨からPTNを分離精製し、Ti及びZrディスクへのコーティングを行った後、PTNコーティングしたTi(Ti-PTN)及びZr(Zr-PTN)ディスクとインプラント上にヒト歯根膜由来培養細胞(HPDL細胞)を結合させ、PTN及びサイトカインの効果を調べる。③ラットを用いたディスク及びインプラント移植実験を行い、Ti-PTN-HPDL、Zr-PTN-HPDLに対するサイトカインの効果を調べる。
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研究実績の概要 |
本研究の最終的目標はオッセオインテグレーション型インプラント体に代わる歯周組織再生型インプラント体の開発である。われわれは先行研究において骨基質中に含まれる非コラーゲン性タンパク質のプレイオトロフィン(PTN)がチタン(Ti)結合能を有することを見出した。そこでPTNをコーティングしたチタン(PTN-Ti)およびジルコニア(PTN-Zr)ディスクまたはインプラント上の歯根膜細胞の動態に及ぼすサイトカインの効果を調べることは、歯周組織再生型インプラント体の開発に繋がると考え、本研究の研究期間内での到達目標をTi-PTNおよびZr-PTN表面-硬組織(セメント質)-軟組織(歯根膜)-硬組織(歯槽骨)の組織複合体形成に及ぼすサイトカインの効果を調べ、動物移植実験を展開して歯周組織再生型インプラント体の開発に向けた基盤となる所見を得ることとした。 本年度は未分化間葉系細胞(MSC)の代替として臍帯のワルトンジェリー周囲領域にあるヒト臍帯血管周囲細胞(HUCPVC)に注目し、歯根膜再生に対して使用可能かどうかを調べることを目的とした。理由として、HUCPVCがMSCの代替として使用可能であれば、MSCと同等以上の採取が可能であることと通常医療廃棄物として処理されてしまう臍帯から採取ができるために倫理上の制約がなく生来の細胞を用いるためリスクが低い可能性があるという利点があるからである。 本年度の研究成果として、HUCPVCに対してトランスフォーミング成長因子ベータ(TGF-β)、ビタミンD、LDN193189を添加して培養するとHUCPVCは筋線維芽様細胞に分化をするが、歯根膜細胞のマーカー遺伝子であるペリオスチンおよびPLAP-1の発現も上昇した。さらにこれに線維芽細胞増殖因子2(FGF2)を加えると骨芽細胞様細胞に分化することを見出した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は、HUCPVCがMSCの代替えとして歯根膜再生に対して使用できる可能性を見出したが、FGF2添加によって骨芽細胞様細胞に分化する傾向を示したことは予想外であり、この検討過程では当初の予定時間より多く費やしてしまったと言える。しかしながら、今後の実験にHUCPVCを用いることが見いだせたことより、現在までの進捗状況はおおむね順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
今後、ディスクを用いた実験を実践し、Ti-PTNおよびZr-PTNディスク表面にHUCPVCを接着後TGF-β、FGF2をそれぞれ添加し、石灰化細胞への増殖能、分化能、石灰化誘導能をMTSアッセイ、アルカリホスファターゼ(ALP)活性測定、ALP染色、リアルタイムPCRでのマーカー遺伝子の検出などを行い調べること、ディスク上の石灰化沈着物をX線解析や電子線マイクロアナライザーを用いて特定する。結晶観察は走査電子顕微鏡および透過電子顕微鏡を用いて行うこと、石灰化が始まったものをディスクまたはインプラントごとラットの皮下へ移植し、経過を観察する。サイトカインの効果を調べるためには、TGF-β、BMP、FGFを添加したコラーゲンスポンジやコラーゲン溶液等の担体を利用して行う。定期的にアリザリンレッドもしくはカルセインを投与し、新生石灰化物にマーカーが入るようにしておく。結果の検討はCT、レジン包埋での切片作成などを行い、形態学的検討を行う予定である。
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