研究課題/領域番号 |
22K10062
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
|
研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
川西 克弥 北海道医療大学, 歯学部, 准教授 (10438377)
|
研究分担者 |
江本 美穂 北海道医療大学, 医療技術学部, 講師 (10578735)
豊下 祥史 北海道医療大学, 歯学部, 准教授 (20399900)
藤井 博匡 北海道医療大学, その他, 客員教授 (70209013)
越野 寿 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (90186669)
長澤 敏行 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (90262203)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 口腔機能低下 / 咀嚼 / アルツハイマー型認知症 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、口腔機能低下症がアルツハイマー型認知症(以下、AD)の発症リスクに関与していることを裏付けるデータが報告されるようになったが十分な解明はされていない。ADは発症抑制のみならず軽度認知機能障害からの進行抑制が重要となるため、PETを用いたアミロイドベータの画像評価以外に、新たな画像診断による早期発見やメカニズムの解明が必要と考える。本研究では、小児期や壮年期からのライフステージごとの咀嚼習慣の違いや口腔機能低下がADと深く関与しているとの仮説のもと、ADモデル動物を用いて口腔機能低下症に伴うAD発症促進や病態進行との関連性についてマンガン造影MRIを用いて検証する。
|
研究実績の概要 |
本研究の目的は、アルツハイマー型認知症モデルマウスを用いて、歯周病やそれに伴う抜歯、またこれに附随して生じる咬合不全や欠損歯列の放置など口腔機能低下の状態が、アルツハイマー型認知症発症促進や病態進行とどのような関連があるのかについて、脳内神経活動の依存的な変化を直接検出できるマンガン造影MRI(以下、MEMRI)の画像解析により検証することである。 2023年度は、口腔機能低下がアルツハイマー型認知症発症後の脳内MEMRI信号強度に及ぼす影響について検討するため、遺伝子改変のアルツハイマー型認知症モデルマウス7匹に対して、固形飼料で飼育したADモデルマウスを生後9か月齢に達した時点で、①上顎両側臼歯部を便宜的に抜去した欠損歯列モデル(欠損群)2匹と②上顎臼歯部歯周病モデル (歯周病群)3匹、③固形飼料を給餌する群(咀嚼刺激群:コントロール)2匹の3群に分けた。各施術(①②)後は、一時的に体重が減少したもののすぐに元の体重に回復しその後も維持できている。 各施術後、約3か月が経過した時点で、測定1週間前より低濃度の塩化マンガンを持続的に投与可能な媒体(Mn投与媒体)を体内に埋め込み、MEMRI撮影の際はマウス体内からMn投与媒体を取り除いて、2%イソフルラン麻酔下にて小動物用MRI mini撮像装置にマウスを設置し脳内MEMRI信号を検出する予定である。現在施術後、2か月経過した時点であり、まだ計測は行えていない。以上のことから、当初予定していた計画に遅れが生じている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
他業務に追われており実験開始時期が遅延した。また、マウスへの給餌期間が3か月以上にわたることから、計測時期も遅延している。その結果、当初の予定よりも遅れている。
|
今後の研究の推進方策 |
現在、アルツハイマー型認知症発症に対する口腔機能低下の関与について検証しているが、今後は咀嚼習慣が及ぼす影響について検討していくため、生後1か月齢より固形飼料を給餌する群(咀嚼刺激群)と軟質飼料を給餌する群(咀嚼低刺激群)の2群に分けて脳内MEMRI信号を検出して群間比較する予定である。さらに自発的運動能や認知機能への影響について行動科学的な検討も追加したいと考える。
|