研究実績の概要 |
現在基礎研究を進め,現在軟質リライン材によって硬さを変化させた模擬義歯床上で試験食品の硬さを測定し, 試験食品の硬さが変化するかを検討している所である.ここまでの所,市販される種類の軟質リラインを使用した5種類の義歯床用材料上で得られる試験食品の硬さは,本来の試験食品の硬さと異なることが明らかになってきた.そこで,我々はこの理由が床用材料の理工学的特性に起因していると考え下記基礎的実験を行った.試験体は床部2mmと裏装部2mmで製作した.床部は加熱重合型アクリルレジン(松風アーバン,松風)を用い,裏装部にはシリコーン系軟質リライン材3種類(ソフリライナースーパーソフト(SS),ソフリライナーミディアムソフト(MS),ソフリライナータフミディアム(TM),トクヤマ),アクリル系軟質リライン材1種類(フィジオソフトリベース(PS),ニッシン),及び加熱重合型アクリルレジン(UR)を用いた.試験食品単体で得られる食品の硬さと床部および裏装部共にURで製作した試験体上で得られる試験食品の硬さをコントロールとして設定した.試験食品には,グミゼリー(グルコラム, GC),ピーナッツ,生ニンジン,かまぼこ,りんごを用いた.10mm3の立方体にカットし試験食品とした.試験食品の硬さの測定はテクスチャーアナライザー(EZ-S, 島津製作所)を使用し試験食品をクロスヘッドスピード9.78mm/secで圧縮測定後,パッケージジソフト(TRAPEZIUM X, 島津製作所)を用い分析した.測定は各試験食品5回行った.統計解析は一元配置分散分析とダネット検定による多重比較を用い試験食品ごとに分析を行った.有意水準はP<0.05とした. 本研究によって,全部床義歯床に軟質リライン材を使用することで食品がもつ本来の硬さが変化することが示唆され,軟質リライン材の機能の新たな一面が明らかになった.
|
今後の研究の推進方策 |
加熱重合型アクリルレジン(松風アーバン,松風)を用い,裏装部にはシリコーン系軟質リライン材3種類(ソフリライナースーパーソフト(SS),ソフリライナーミディアムソフト(MS),ソフリライナータフミディアム(TM),トクヤマ),アクリル系軟質リライン材1種類(フィジオソフトリベース(PS),ニッシン),及び加熱重合型アクリルレジン(UR)を用いた.試験食品単体で得られる食品の硬さと床部および裏装部共にURで製作した試験体上で得られる試験食品の硬さをコントロールとして設定した.試験食品には,グミゼリー(グルコラム, GC),ピーナッツ,生ニンジン,かまぼこ,りんごを用いた.10mm3の立方体にカットし試験食品とした.試験食品の硬さの測定はテクスチャーアナライザー(EZ-S, 島津製作所)を使用し試験食品をクロスヘッドスピード9.78mm/secで圧縮測定後,パッケージジソフト(TRAPEZIUM X, 島津製作所)を用い分析した.測定は各試験食品5回行った.統計解析は一元配置分散分析とダネット検定による多重比較を用い試験食品ごとに分析を行った.この結果を受け今年度中に論文の投稿を行う。
|